濃度が10%から45%まであると知ると、どれを使うかで結果が変わるように見えてきます。それなら高い濃度を扱う医院を選ぶべきなのか。しかも通販サイトでも見かける。一方で「歯科医師の処方が必要」という記述もあり、情報が食い違っているように感じられます。
先に整理します。オパールエッセンスは歯科医院で処方される薬剤であり、製品名や濃度を自分で選ぶ性質のものではありません。そして濃度が複数あるのは、選択肢として並んでいるのではなく、歯の状態と装着時間に合わせるためです。加えて、日本での扱いには知っておくと理解が早くなる事情があります。順に見ていきます。
これは買う薬剤ではなく、処方される薬剤
まず前提を確認します。
オパールエッセンスは、米国のUltradent社が製造しているホワイトニング薬剤です。歯の内部に沈着した色素を分解するタイプの薬剤で、歯の表面についた汚れを落とす製品とは対象が違います。
日本では、この種の薬剤は歯科医師の管理のもとで使われます。つまり、店頭で商品を選んで買う性質のものではありません。
市販のホワイトニング用歯みがき類との違いについては「ディノベートとはどんな製品?成分の役割と、歯科のホワイトニングとの違いを解説」で、表面の着色と内部の色の違いについては「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」で整理しています。
濃度が複数あるのは、選択肢としてではない
自宅で使うタイプには、10%、15%、20%、35%、45%といった濃度があります(取り扱う濃度は医院によって異なります)。
数字が並んでいると、好きなものを選べるように見えます。しかし、これは選択肢として用意されているラインナップではありません。
濃度と装着時間はセットで決まる
濃度が高ければ1回の装着時間は短く、低ければ長くなります。この2つは交換関係にあり、どちらか一方だけを見ても意味がありません。
つまり、濃度は「歯の状態」と「1日に確保できる装着時間」から決まります。まとまった装着時間を取れるなら低めの濃度で長時間、取りにくいなら高めの濃度で短時間、という考え方になります。
高い濃度が優れているわけではない
もうひとつ押さえておきたい点があります。濃度を上げれば到達点が上がる、という関係にはなっていません。濃度が決めるのは「1回にどれだけ時間をかけるか」です。
加えて、濃度が高いほど歯がしみる症状が出やすくなる傾向があります。そのため、しみやすい方には低めの濃度が選ばれることがあります。
この関係については「ホームホワイトニングのジェルとは?成分・濃度の違いと、選ぶのではなく決まる理由」で詳しく整理しています。
決めるのは歯の状態を診た歯科医師です。 患者側が製品名や濃度を指定して使うものではありません。
日本で承認されているのは濃度10%のみ
ここが、いくつかの疑問をまとめて解く部分です。
日本では、濃度10%以外は厚生労働省の認可を受けていないとされています。そのため、それ以上の濃度については、歯科医院であっても個人輸入という形で入手しているのが実情です。
この事実を知ると、次の3つが一本の説明でつながります。
なぜ通販で見かけることがあるのか。 国内で承認されたルートとは別に、輸入という形で流通しているためです。
なぜ医院によって取扱いの濃度が違うのか。 承認されている10%以外は、各医院が輸入して扱う形になるためです。
なぜホワイトニングの案内に「国内未承認医薬品」と書かれているのか。 ここが最も重要です。
「未承認医薬品」という記載の意味
歯科医院のホワイトニングの案内に、「国内未承認医薬品です」「国内で同等の承認医薬品はありません」「米国FDAにおいて安全性が確認されています」といった記載を見たことがあるかもしれません。
これは、未承認の医薬品を用いる自由診療について、医療広告のルールとして明示が求められている項目です。具体的には、未承認であること、入手経路、国内の承認品の有無、諸外国における安全性の情報の4つが挙げられます。
つまり、この記載があるのは隠していないということであり、「危険だから注意書きがある」という意味ではありません。国内の承認手続きを経ていない、という制度上の区分を示したものです。
ホーム用とオフィス用で用途が違う
濃度の数字を並べるときに、もうひとつ注意したい点があります。同じブランドでも、自宅で使うものと歯科医院での施術に使うものがあります。
自宅で使うタイプは、時間をかけて作用させる設計です。濃度は低めで、そのぶん装着時間が長くなります。
歯科医院での施術に使うタイプは、短時間で作用させる設計です。濃度は高めですが、歯ぐきを保護したうえで専門家が管理しながら使います。
用途が違うため、濃度の数字だけを並べても比較にはなりません。 それぞれの方法については「オフィスホワイトニングとは?1回でどこまで白くなる・所要時間・総額の目安を解説」「ホームホワイトニングとは?費用・期間・やり方と「通院なしでできる範囲」を解説」で説明しています。
粘性が高いという特性の意味
製品の特性として、このジェルは粘性が高いと販売元から説明されています。この特性が何に関わるのかを見ておきます。
粘性が高いと、マウスピースに入れたときに漏れ出しにくくなります。
これが意味を持つのは、漏れた薬剤が歯ぐきに触れると、ヒリヒリとした刺激の原因になるためです。ホワイトニング中に起こる不快感のうち、歯ぐきに関するものはこのタイプが多くなります。詳しくは「ホワイトニングが痛いときは4種類に切り分ける|歯・歯ぐき・擦れ・別の原因の見分け方」で整理しています。
つまり粘性は、使用感と、歯ぐきへの付着を減らすことに関わる特性ということになります。
通販で見かける場合のリスク
前述のとおり、輸入という形で流通しているため、通販サイトで見かけることがあります。個人で取り寄せること自体はできますが、その場合にいくつかの工程が抜けます。
口の中の状態確認。 むし歯や歯周病があれば先に治療が必要になりますし、詰め物や被せ物があればその部分は色が変わりません。この確認がないまま始めることになります。
濃度の選定。 前述のとおり、濃度は歯の状態と装着時間から決まります。自分で選ぶと、この判断が抜けます。
マウスピースの適合。 薬剤が歯に密着していなければ作用しません。合っていないマウスピースでは、漏れる・届かないという問題が起こります。
トラブル時の相談先。 しみる症状が出たときに、続けていいのか止めるべきかを判断できる相手がいません。
製品そのものの良し悪しではなく、確認する工程が入るかどうかの違いです。管理のないまま高濃度の薬剤を使うことについては「ホワイトニングで歯がもろくなる?噂の出どころと、実際に歯を傷める行為の違い」でも触れています。
東京新宿矯正歯科での処方の流れ
「処方される」という形が実際にどうなるのかを、当院の流れでご説明します。
自宅で行う方法では、オンライン診療で歯の状態を確認したうえで処方し、ホワイトニングキットを自宅へ配送します。キットには、オーダーメイドのマウスピース、濃度10%のホワイトニングジェル4本(1ヶ月分)、知覚過敏抑制剤が含まれます。
※ホームホワイトニングは保険適用外の自由診療です。標準費用はマウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込))。期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。副作用・リスクとして、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。効果や感じ方には個人差があります。
歯科医院で受ける方法では、来院時に口内と歯の色を確認し、カウンセリングを行ったうえでプランを選びます。過酸化水素を配合したホワイトニング剤を使用し、より高い濃度で進める場合は過酸化水素35%のホワイトニング剤を使用するブーストプランがあります。来院は最低1回※です。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
※オフィスホワイトニングは保険適用外の自由診療です。使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品で、国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。リスク・副作用として、個人差がありますが一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。効果の程度・持続期間には個人差があります。
上の注釈が、前半で説明した「未承認医薬品を用いる自由診療における明示」にあたります。どちらの方法も、歯の状態を確認したうえで内容が決まるという点は共通しています。
オパールエッセンスに関するよくある質問
自分で買って使えますか?
輸入という形で流通しているため通販サイトで見かけることはありますが、本来は歯科医師の管理のもとで使われる薬剤です。自分で入手した場合、口の中の状態確認、濃度の選定、マウスピースの適合、トラブル時の相談先がすべて抜けることになります。使用を検討する場合は、まず歯科医院にご相談ください。
濃度はどれを選べばいいですか?
自分で選ぶものではありません。濃度は、歯の状態と、1日に確保できる装着時間から決まります。歯科医師が診察のうえで判断します。
高い濃度のほうが早く白くなりますか?
濃度が決めるのは「1回にどれだけ時間をかけるか」であり、到達点そのものではありません。濃度が高ければ1回の装着時間は短くなりますが、そのぶん歯がしみる症状が出やすくなる傾向があります。
「未承認医薬品」と書かれていますが安全ですか?
「未承認」は、国内の承認手続きを経ていないという制度上の区分を指すもので、危険という意味ではありません。未承認の医薬品を用いる自由診療については、未承認であること、入手経路、国内の承認品の有無、諸外国における安全性の情報を明示することが求められています。案内にこれらの記載があるのは、その要件に沿ったものです。
医院によって取扱いの濃度が違うのはなぜですか?
日本で承認されているのは濃度10%とされており、それ以外は各医院が輸入して扱う形になるためです。取り扱う濃度は医院ごとに異なります。
市販のホワイトニング歯磨き粉とは何が違いますか?
対象が違います。市販の歯みがき類は歯の表面についた着色を落とすもので、到達点はもともとの歯の色までです。この薬剤は歯の内部に沈着した色素を分解するもので、もともとの歯の色より明るくすることが対象になります。
まとめ|製品名を追うより、状態を確認する
オパールエッセンスは、歯科医院で処方される薬剤です。歯の内部の色素に働きかけるもので、店頭で選んで買う性質のものではありません。
濃度が10%から45%まであるのは、選択肢として並んでいるのではなく、歯の状態と装着時間に合わせるためです。濃度と装着時間は交換関係にあり、高い濃度が優れているわけでもありません。決めるのは歯科医師です。
そして、日本で承認されているのは濃度10%とされており、それ以外は輸入という形で扱われています。これが、通販で見かける理由も、医院によって取扱いが違う理由も、案内に「国内未承認医薬品」と書かれている理由も説明します。製品名や濃度を追うより、自分の歯の状態を確認するほうが、進め方は早く決まります。
東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。
| メニュー | 費用(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング (スタンダードプラン) | 4,980円〜 (3回施術の総額 14,940円) | 過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| オフィスホワイトニング (ブーストプラン) | 16,500円 | 過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| ホームホワイトニング | 初月11,000円 (マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円) 次月以降 11,000円/月 | オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します |
※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。
