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ホワイトニングで歯がもろくなる?噂の出どころと、実際に歯を傷める行為の違い

歯は一度失えば生え替わりません。だからこそ、見た目のために薬品を使うと聞くと、歯そのものに何か起きるのではないかと身構えるのは自然なことです。そして情報にあたると、返ってくるのは「それは誤解です」という説明ばかり。しかもその説明をしているのは、ホワイトニングを提供している側です。都合の悪いことは書かれていないのではないか、という引っかかりが残ります。

先に結論を書きます。ホワイトニングの薬剤が働きかけるのは、歯の内部に沈着した色素であって、歯質そのものではありません。削ったり溶かしたりして白く見せる仕組みではないため、薬剤によって歯がもろくなることはないとされています。ただし、それで話は終わりません。実際に歯を傷める行為は、別に存在します。ここでは「もろくなる」という話がどこから生まれたのかを分解したうえで、本当に気をつけるべきことまで書きます。

目次

結論|薬剤が働きかけるのは色素で、歯質ではない

まず仕組みを確認します。

ホワイトニングで使われる薬剤には、過酸化水素や過酸化尿素が含まれています。これらが分解される過程で生じる作用によって、歯の内部に沈着した着色の原因物質が細かく分解されます。色の元になっている物質そのものが変化することで、歯が明るく見えるようになる、という仕組みです。

つまり、表面を削って白くしているのでも、エナメル質を溶かして白くしているのでもありません。歯を削って人工物を被せる方法とは、根本的に性質が異なります。薬剤の成分や濃度については「ホームホワイトニングのジェルとは?成分・濃度の違いと、選ぶのではなく決まる理由」で整理しています。

ただし、「だから何も気にしなくていい」という話ではありません。歯の表面に負荷をかける行為は実際にあり、それらがホワイトニング全般の話と混ざって伝わっている面があります。この記事の後半で、そこを具体的に書きます。

「もろくなる」という話の出どころは4つある

噂として広まっている話は、発生源をたどると4つに分かれます。どれが誤解で、どれが事実かを分けて見ていきます。

出どころ何が起きているか評価
施術直後の見た目歯の表面が一時的に脱水し、白っぽくムラに見える誤解(時間で戻る)
しみるという体感表面の膜が一時的に失われ、刺激が伝わりやすくなる誤解(歯質の変化ではない)
一時的な脱灰歯の表面からミネラルが一時的に溶け出す事実だが回復するとされる
別の行為との混同重曹や酸で磨くなど、自己流の方法による摩耗事実。ただしホワイトニングとは別の行為

施術直後の見た目

施術のあと、歯が白っぽくなり、ムラがあるように見えることがあります。これは歯の表面が一時的に脱水した状態になるためです。

見慣れない状態のため「歯が変質した」と受け取られやすいのですが、時間の経過とともに元の状態に戻ります。この現象については「ホワイトニングはしない方がいい?言われる理由と、受けられない人・向かない人の違い」でも触れています。

しみるという体感

施術後に冷たいものがしみることがあります。この体感が「歯が弱くなった」という印象に直結します。

ただ、しみるのは歯質が変化したからではありません。歯の表面をおおう膜が一時的に失われ、外からの刺激が神経に伝わりやすくなっている状態です。仕組みと対処については「ホワイトニングで知覚過敏になる仕組み|原因別の対処法と、続ける・止めるの判断基準」で詳しく説明しています。

一時的な脱灰

これは実際に起きる現象です。ただし内容を正確に理解すると、印象が変わります。次の章で詳しく見ます。

別の行為との混同

ここが最も見落とされている部分です。「歯を白くしようとして歯が傷んだ」という話の中には、歯科で行うホワイトニングではなく、自己流の方法によるものが混ざっています。重曹で磨く、レモンで磨く、研磨力の強いものでこする、といった方法です。

これらは実際に歯の表面を削ったり溶かしたりします。方法がまったく違うにもかかわらず、「歯を白くする話」としてひとまとめに語られるため、薬剤への警戒として蓄積していきます。

一時的な脱灰と、その後の回復

4つのうち唯一「事実」に分類されるのが脱灰です。ここを丁寧に見ておきます。

脱灰とは何か

脱灰とは、歯の表面からカルシウムなどのミネラルが溶け出す現象です。ホワイトニング特有のものではなく、日常的に起きています

たとえば食事のあと、口の中が酸性に傾いたときにも脱灰は起きています。柑橘類や炭酸飲料をとったあとも同様です。つまり、歯は毎日この現象にさらされています。

唾液によって再びミネラルが取り込まれる

そして脱灰と対になっているのが再石灰化です。唾液に含まれるカルシウムやリン酸が、溶け出した部分に再び取り込まれていきます。

歯は、この脱灰と再石灰化を繰り返しながら状態を保っています。ホワイトニング後に一時的な脱灰が起きるとされていますが、同じように再石灰化によって回復するとされています。

だから施術後の案内がある

施術後に「すぐに強く磨かない」「酸性のものを控える」といった案内があるのは、この回復の時間を確保するためです。脱灰した直後に強い力で磨いたり、さらに酸性のものをとったりすると、回復が追いつかない状態が続きます。

案内は「歯が弱っているから」ではなく、「回復の途中だから」という意味だと受け取ると、対応の理由が分かりやすくなります。

繰り返すと蓄積するのか

回数を重ねた場合はどうか、という疑問が残ります。これに対しては、間隔をあけるという設計で対応しています。

歯科医院で受ける方法で1〜2週間の間隔をあけるのは、回復を待つ意味があります。詰めて行えばその分だけ回復の時間が短くなるため、間隔は縮めないほうが無難です。間隔の考え方については「ホワイトニングの頻度はどのくらい?白くする期間と保つ期間で変わるペースを解説」で整理しています。

実際に歯を傷める行為

ここからが本題です。ホワイトニングの薬剤ではなく、実際に歯の表面に負荷をかける行為を挙げます。

研磨力の強いもので磨く

重曹、塩、メラミンスポンジなどで歯をこする方法が広まっていますが、これらは粒子が粗く、研磨力が強すぎます。

表面が削れると細かい傷ができ、そこに色素が入り込みやすくなります。白くするつもりの行為が、着色しやすい状態をつくることになります。しかも削れた分は戻りません。

酸性のもので磨く

レモンやクエン酸など酸性の強いものを使う方法も同様です。歯の表面が溶けるおそれがあります。

表面が薄くなると、内側の色がより透けて見えるようになります。目的と逆の結果になりかねません。これらの方法については「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」でも整理しています。

強い力でのブラッシング

力を込めて磨けば汚れが落ちる、という発想は自然ですが、続けると歯ぐきが下がり、歯の根元が露出します。

根元の部分はエナメル質におおわれていないため、色が濃く見えるうえ、刺激も伝わりやすくなります。硬すぎない歯ブラシで、力を抜いて磨くほうが結果としては安定します。

管理のない高濃度品を自己流で使う

海外から取り寄せた高濃度の薬剤を、自分の歯の状態を確認しないまま使う場合も注意が必要です。

むし歯や歯周病がある状態で使えばしみやすくなり、詰め物や被せ物があればその部分は色が変わりません。日本語の説明がないまま使用時間や量を判断することにもなります。この点については「ホームホワイトニングのジェルとは?成分・濃度の違いと、選ぶのではなく決まる理由」で整理しています。

指示された量や時間を超えて使う

早く白くしたいという気持ちから、ジェルを多く入れたり、指示より長く装着したりすることがあります。

量を増やしても分解の作用が比例して強まるわけではないため、増やす意味がありません。一方で、しみる症状や歯ぐきへの刺激は出やすくなります。

共通しているのは「表面への負荷」

これらに共通するのは、歯の表面に物理的、あるいは化学的な負荷を直接かけている点です。内部の色素に働きかける薬剤とは、作用の性質がまったく違います。

「歯がもろくなる」という懸念を持つのであれば、警戒すべき対象はこちらです。

ホワイトニングについて相談する

もろくなること以外に、実際に注意すべきこと

歯質への影響以外にも、押さえておきたい点があります。こちらのほうが実際には起こりやすいものです。

むし歯や歯周病がある状態で始めること。 この状態で薬剤を使うと、しみやすくなったり、歯ぐきの状態に影響したりする可能性があります。歯科医院で受ける場合は最初に確認が入りますが、自己判断で始めた場合はこの工程が抜けます。受けられない場合については「ホワイトニングはしない方がいい?言われる理由と、受けられない人・向かない人の違い」で整理しています。

詰め物や被せ物の色は変わらないこと。 天然の歯だけが明るくなるため、人工物の部分との差が目立つ場合があります。

しみる症状が出たときに自己判断で続けること。 対処をしながら続けられる場合もありますが、症状が強い場合や続く場合は確認が必要です。判断の基準は「ホワイトニングで知覚過敏になる仕組み|原因別の対処法と、続ける・止めるの判断基準」にまとめています。

ホワイトニングで起こりうる不利な面の全体像は「ホワイトニングのデメリット一覧|一時的なもの・続くもの・対処できるものに分けて解説」で整理しています。

安全に進めるための条件

ここまでを踏まえると、条件は4つに整理できます。

1つ目は、始める前に口の中の状態を確認すること。むし歯や歯周病の有無、詰め物の位置、しみやすさを把握したうえで進めます。

2つ目は、濃度と時間を状態に合わせて決めること。誰にでも同じ設定を当てはめるのではなく、歯の状態と生活に合わせて調整します。

3つ目は、症状が出たときに相談できる先があること。しみたときに続けていいのか判断できないまま進めるのが、最も避けたい状況です。

4つ目は、指示された条件の範囲で使うこと。早く進めたいという理由で量や時間を増やさないことです。

共通しているのは、確認と管理が入っているかどうかです。自己流の方法が問題になりやすいのは、成分そのものより、この工程が抜けるためです。

東京新宿矯正歯科での進め方

上の条件がどう担保されるかを、当院の流れでご説明します。

歯科医院で受けるオフィスホワイトニングでは、来院後にまず口内と歯の色を確認します。そのうえでカウンセリングを行い、プランを選んで施術に入ります。プランは当日、歯科衛生士と相談しながら決められます。来院は最低1回※です。

※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります

※オフィスホワイトニングは保険適用外の自由診療です。使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品で、国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。リスク・副作用として、個人差がありますが一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。効果の程度・持続期間には個人差があります。

自宅で行うホームホワイトニングは、オンライン診療で状態を確認したうえで処方し、キットを自宅へ配送します。キットには知覚過敏抑制剤を同梱しており、症状が出たときにあらためて取り寄せる必要がないようにしています。進め方に迷うときは、LINEやビデオ通話で歯科医師に相談できます。

※ホームホワイトニングは保険適用外の自由診療です。標準費用はマウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込))。期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。副作用・リスクとして、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。効果や感じ方には個人差があります。

自宅で行う方法の全体像については「ホームホワイトニングとは?費用・期間・やり方と「通院なしでできる範囲」を解説」で説明しています。

ホワイトニングの空き日程を見る

ホワイトニングと歯質に関するよくある質問

ホワイトニングでエナメル質は溶けますか?

薬剤が働きかけるのは歯の内部に沈着した色素であり、エナメル質を溶かして白く見せる仕組みではありません。施術後に一時的な脱灰が起こるとされていますが、唾液の成分によって再びミネラルが取り込まれ、回復するとされています。

何回も繰り返すと蓄積してもろくなりませんか?

回復の時間を確保するために、施術には間隔をあける設計になっています。歯科医院で受ける方法で1〜2週間あけるのはこのためです。逆に、間隔を詰めたり、指示より長く使ったりすると回復が追いつかない状態が続くため、条件を守ることが前提になります。

一時的に脱灰するというのは本当ですか?

脱灰そのものは起こるとされています。ただし、これはホワイトニングに特有の現象ではありません。食後に口の中が酸性に傾いたときにも起きており、そのつど唾液の成分によって再石灰化されています。施術後に強く磨かない、酸性のものを控えるという案内は、この回復の時間を確保するためのものです。

市販のホワイトニング歯磨き粉は歯を削っていませんか?

研磨作用によって表面の着色を落とすタイプの製品はあります。通常の使い方であれば問題になりにくいとされていますが、強い力で長時間磨けば表面の摩耗につながる可能性があります。重曹や塩など、粒子の粗いものを自己判断で使うのは避けてください。

しみるのは歯が弱くなったサインですか?

そうではありません。歯の表面をおおう膜が一時的に失われ、刺激が神経に伝わりやすくなっている状態です。多くは一過性とされています。ただし、数日経っても引かない場合や強くなっていく場合は、自己判断で続けずに歯科医師にご相談ください。

施術後にすぐ歯磨きをしてもいいですか?

施術直後は歯の表面が回復の途中にあるため、すぐに強い力で磨くのは避けたほうが無難です。時間をおいてから、やわらかめの歯ブラシで力を入れずに磨いてください。処方時の指示がある場合は、そちらに従ってください。

まとめ|心配すべきは薬剤ではなく、進め方

ホワイトニングの薬剤が働きかけるのは歯の内部に沈着した色素で、歯質を削ったり溶かしたりする仕組みではありません。「もろくなる」という話の出どころをたどると、施術直後の見た目、しみるという体感、一時的な脱灰、そして自己流の方法との混同の4つに分かれます。

このうち脱灰は実際に起きる現象ですが、日常的にも起きており、唾液の成分によって回復するとされています。施術後の案内は、その回復の時間を確保するためのものです。

一方で、実際に歯を傷める行為は存在します。研磨力の強いもので磨く、酸性のもので磨く、強い力でブラッシングする、管理のない高濃度品を自己流で使う、指示された量や時間を超えて使う。警戒すべきはこちらです。裏を返せば、状態を確認したうえで条件を守って進めるのであれば、心配の対象は絞られます。まずは自分の歯の状態を確認するところから始めてみてください。

東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。

メニュー費用(税込)内容
オフィスホワイトニング
(スタンダードプラン)
4,980円〜
(3回施術の総額 14,940円)
過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します
オフィスホワイトニング
(ブーストプラン)
16,500円過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します
ホームホワイトニング初月11,000円
(マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円)
次月以降 11,000円/月
オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します

※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。

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