子どもが歯の色を気にして、「ホワイトニングをしたい」と言い出す。友人がやったという話を聞いてきたのかもしれません。気持ちは分かるものの、成長段階の歯に薬剤を使うことには不安が残ります。かといって、頭ごなしに止めれば納得しないでしょうし、自分で通販の製品を買い始めるほうがよほど心配です。
先に整理します。一般に18歳未満のホワイトニングは推奨されないとされることが多いのですが、判断の基準は年齢そのものではなく、歯の発育段階です。同じ高校生でも、歯の状態によって扱いが変わります。ここでは、なぜ待ったほうがよいとされるのかを仕組みから説明します。本人に伝える材料にもなるはずです。そして、待つあいだにできることまで整理します。
一般には18歳未満は推奨されないことが多い
まず一般的な扱いから確認します。
多くの場合、18歳未満のホワイトニングは推奨されないとされています。理由は、歯や歯ぐきが成長段階にあり、薬剤の刺激による症状が出やすいと考えられているためです。
ただし、受けられないと決まっているわけではありません。歯科医師が歯の状態を確認したうえで、検討される場合もあります。また、対象とする年齢の設定は医院によって異なります。
つまり、年齢だけで一律に決まる話ではないということになります。では何を基準にしているのかを見ていきます。
基準は年齢ではなく歯の発育段階
永久歯は、生えてすぐの状態と、時間が経った状態で性質が違います。
一般に、永久歯が生えてから成人の歯と同じように固くなるまでには、3年程度かかるとされています。また、12〜14歳以下ではエナメル質が十分に発達していないとされます。
ここが重要な点です。高校生の年代は、歯によって発育の段階が異なる時期にあたります。前歯は早く生えそろっていても、奥のほうは比較的最近生えたばかり、ということが起こります。
つまり、同じ年齢でも歯の状態には差があります。「高校生だから」と一律に決まるのではなく、その歯がどの段階にあるかで判断が変わることになります。
だからこそ、診察で確認する必要があります。「何歳から」ではなく「その歯がどの段階にあるか」という見方です。
なぜ待ったほうがよいとされるのか
理由を仕組みから見ておきます。ここが分かると、本人にも説明しやすくなります。
歯は、外側のエナメル質と、その内側の象牙質という2つの層でできています。象牙質には細かい管が無数に通っており、その先は神経につながっています。外からの刺激は、この管を通って神経に伝わります。
発育の途中では、この構造が完成していません。 そのため、刺激が神経に伝わりやすい状態にあります。
ここにホワイトニングが加わるとどうなるか。ホワイトニングでは、薬剤の作用によって歯の表面をおおう膜が一時的に失われます。この状態では、外からの刺激がさらに伝わりやすくなります。
つまり、大人が受けた場合と比べて、しみる症状が出やすいと考えられているわけです。しみる仕組みについては「ホワイトニングで知覚過敏になる仕組み|原因別の対処法と、続ける・止めるの判断基準」で詳しく説明しています。
「危ないから禁止」という話ではなく、症状が出やすい時期だから慎重に判断する、という整理になります。
検討される場合の3つの条件
受けられるかどうかは、次の3つがそろって初めて検討されます。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① 歯の状態の確認 | 発育の段階、むし歯や歯ぐきの状態、しみやすさ |
| ② 保護者の同意 | 未成年の場合は必要 |
| ③ 医院の方針 | 対象とする年齢の設定は医院によって異なる |
このうちどれか1つでも欠ければ、進みません。
①については、診察を受けなければ分かりません。②は手続きとして必要になります。③は事前に確認しておくと、無駄足を避けられます。
受けられないケースや向かないケースの整理については「ホワイトニングはしない方がいい?言われる理由と、受けられない人・向かない人の違い」でまとめています。
待つあいだにできること
「今は待ちましょう」となった場合、何もできないわけではありません。むしろ、先に確認しておく価値のあることがあります。
まず原因を確かめる
ここが最も重要です。歯の色が気になる原因が、ホワイトニングの対象ではない可能性があります。
歯の色の悩みには2種類あります。歯の表面についた着色と、歯そのものの内側の色です。ホワイトニングが対象とするのは後者で、前者は歯科医院のクリーニングで対応できることがあります。
高校生の年代では、飲食物による表面の着色が原因であることも十分に考えられます。次のような特徴があれば、その可能性が高くなります。
- 茶色っぽく、つき方にムラがある
- 歯と歯のあいだや歯の根元に色が集中している
- 特定の飲み物をよく飲むようになってから濃くなった
この場合、待つ必要そのものがなくなります。原因の見分け方は「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」にチェック表を用意しています。
着色を増やさない
色の濃い飲み物をとったあとに水で口をすすぐ、だらだらと時間をかけて飲まない。こうした習慣だけでも、蓄積のペースは変わります。
将来ホワイトニングを受けるとしても、着色が少ないほうが結果は出やすくなります。
口の中の状態を整えておく
むし歯や歯ぐきの状態は、いずれにしても確認が必要になります。ホワイトニングを受ける場合、これらがあれば先に治療が必要になるためです。
先に整えておけば、受けられる時期が来たときにすぐ進められます。
待つことは、何もしないことではありません。
自分で買って使うのは避ける
ここは特に伝えておきたい点です。
通販サイトでは、「ホワイトニング」と名のつく製品を見かけることがあります。海外から取り寄せられるものもあります。
ただし、歯の内部に働きかける薬剤は、日本では歯科医師の管理のもとで使われるものです。自分で入手して使う性質のものではありません。この違いについては「ホームホワイトニングのジェルとは?成分・濃度の違いと、選ぶのではなく決まる理由」で整理しています。
自己判断で使った場合、次のものがすべて抜けます。
- 口の中の状態の確認(むし歯・歯ぐきの状態・詰め物の位置)
- 濃度の選定
- しみる症状が出たときの相談先
そして前述のとおり、発育の途中にある歯では症状が出やすいと考えられています。その状態で管理のないまま使うことは、避けたほうがよい選択です。管理のない高濃度の薬剤を使うことについては「ホワイトニングで歯がもろくなる?噂の出どころと、実際に歯を傷める行為の違い」でも触れています。
気になるのであれば、まず歯科医院で状態を見てもらうほうが早く、確実です。前章のとおり、原因が表面の着色であれば、そもそも別の方法で対応できる可能性があります。
東京新宿矯正歯科へのご相談について
当院では、来院時に口内と歯の色を確認する流れをとっています。色が気になる原因が表面の着色なのか、歯そのものの色なのかを確認できます。
未成年の方については、歯の発育段階や口の中の状態を確認したうえでの判断になります。まずは保護者の方とご一緒にご相談ください。
歯並びとあわせて気になっている場合は、矯正についてもご相談いただけます。
歯科医院で受けるホワイトニングの内容については「オフィスホワイトニングとは?1回でどこまで白くなる・所要時間・総額の目安を解説」で説明しています。
高校生のホワイトニングに関するよくある質問
高校生でもホワイトニングはできますか?
一般には18歳未満は推奨されないとされることが多いものの、受けられないと決まっているわけではありません。歯の発育段階、口の中の状態、保護者の同意、そして医院の方針という条件がそろえば検討される場合があります。まず状態を確認してもらうことになります。
何歳から受けられますか?
年齢で一律に決まるものではありません。永久歯が生えてから成人の歯と同じように固くなるまでには3年程度かかるとされており、同じ年齢でも歯によって段階が異なります。年齢は目安であり、実際には歯の状態で判断されます。
保護者の同意は必要ですか?
未成年の場合は必要になります。相談の際は、保護者の方とご一緒にお越しいただくのが確実です。
成長段階の歯に薬剤を使って影響は残りませんか?
発育の途中では歯の構造が完成しておらず、刺激が神経に伝わりやすい状態にあるとされています。そのため、しみる症状が出やすいと考えられています。この点を踏まえて、歯科医師が状態を確認したうえで判断することになります。自己判断で進めるのではなく、診察を受けてください。
市販のホワイトニング歯磨き粉なら使ってもいいですか?
歯の表面についた着色を落とす目的の製品であれば、日常のケアとして使われているものです。ただし、歯そのものの色を明るくする作用は含まれていません。気になる原因が表面の着色なのかどうかを先に確認すると、必要なものが決まります。
受けられない場合、何かできることはありますか?
あります。まず、色が気になる原因が表面の着色であれば、歯科医院のクリーニングで対応できる可能性があります。この場合、待つ必要そのものがなくなります。また、色の濃い飲み物のあとに水で口をすすぐといった習慣で、着色の蓄積を抑えられます。むし歯や歯ぐきの状態を整えておくことも、将来受ける場合の準備になります。
まとめ|年齢ではなく、歯の状態で決まる
高校生のホワイトニングは、一般に18歳未満は推奨されないとされることが多いものの、年齢で一律に決まるものではありません。基準になるのは歯の発育段階で、永久歯が生えてから固くなるまでには3年程度かかるとされています。同じ年齢でも、歯によって段階が違います。
待ったほうがよいとされるのは、発育の途中では歯の構造が完成しておらず、刺激が神経に伝わりやすいためです。「危ないから禁止」ではなく、症状が出やすい時期だから慎重に判断する、という整理になります。
そして、待つあいだにできることがあります。色が気になる原因が表面の着色であれば、クリーニングで対応できる可能性があり、待つ必要そのものがなくなります。 まずは原因を確認するところから始めてみてください。自己判断で通販の製品を使うより、状態を見てもらうほうが結果的に早く進みます。
東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。
| メニュー | 費用(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング (スタンダードプラン) | 4,980円〜 (3回施術の総額 14,940円) | 過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| オフィスホワイトニング (ブーストプラン) | 16,500円 | 過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| ホームホワイトニング | 初月11,000円 (マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円) 次月以降 11,000円/月 | オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します |
※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。
