自分にあった矯正の種類の選び方

「矯正の種類が多くてどれがいいかわからない」

「自分にあった矯正の種類を選ぶコツは?」

矯正の種類はワイヤー矯正をはじめ大きく6つあり、それぞれ特徴や得意な症例などが異なります。

自分にあった矯正の種類を正しく選ぶことで、満足度の高い矯正治療を受けられるでしょう。

そこで今回は、歯科矯正の種類ごとの違いや、自分にあった矯正方法を選ぶコツ、カウンセリングで確認したいポイントをまとめてご紹介します。

目次

歯科矯正の種類は大きく6つ!種類ごとの特徴

矯正治療の種類はワイヤー矯正(表・裏)とマウスピース矯正に分けられ、症状に応じた処置を含めると6つの種類があります。

それぞれ適している症例が異なり、それぞれの種類の特徴を以下の表にまとめました。

表側ワイヤー矯正裏側ワイヤー矯正マウスピース矯正ハーフリンガル矯正インプラント矯正コンビネーション矯正
適応範囲
重度な症例にも対応

重度な症例にも対応

軽度な症例に対応

比較的多くの症例に対応

ワイヤー矯正に準ずる

一部の症例は難しいことも
目立ちにくさ
種類によっては目立つ

ほとんど目立たない

ほとんど目立たない

一部の装置が目立たない

部位によっては目立つ

治療の後半は目立たない
通院の頻度
定期的な通院が必要

定期的な通院が必要

最低1回の通院で治療が可能

定期的な通院が必要

ワイヤー矯正に準ずる

治療の後半は通院の負担が軽減
費用の目安
30~100万円

60~150万円

10~100万円

35~150万円

2~5万円/本

80~150万円
治療期間の目安
1~3年

1~3年

2ヶ月〜3年

1~3年

6~12ヶ月

1~3年

ここでは矯正の種類ごとに、それぞれの特徴や費用・治療期間などを解説します。それぞれの矯正方法を詳しく見ていきましょう。

表側ワイヤー矯正

表側ワイヤー矯正は、矯正の種類のなかでもっともポピュラーな方法です。歯の表面にブラケットと呼ばれる装置を取り付けてワイヤーを通し、ワイヤーの弾性力を活かして歯を動かしていきます。

歴史が古くこれまでに研究も進んでいることから、抜歯が必要になるような重度な歯並びにも対応できるのが大きな特徴です。

メリットデメリット
・重度の症例でも治療できる
・対応しているクリニックが多い
・目立たない装置に変えられる
・定期的な通院が必要
・装置が目立ちやすい
・虫歯や歯周病リスクが高まる

ブラケットは基本的にメタル製やチタン製ですが、近ごろでは審美性の高いセラミックやクリアタイプを使用するクリニックも増えています。

表側ワイヤー矯正は、こんな人におすすめです。

  • 重度の症例で歯の移動距離が長い
  • 装置による見た目をそこまで気にしない
  • 継続的に通院をして都度、歯科医師に悩みや不安を相談したい

定期的な通院に問題がなく、見た目が気にならない中度から重度の症例の人に向いている矯正方法といえるでしょう。

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裏側ワイヤー矯正

裏側ワイヤー矯正は、ブラケットやワイヤーを歯の裏側に取り付けて歯を動かす矯正方法です。

基本的にはメタルブラケットが用いられますが、歯の裏側に装着するため目立ちにくいのが特徴です。矯正中の見た目が気になる方や、人前にでる機会の多い職業の方にも選ばれています。

メリットデメリット
・装置が歯の裏側にあり見えない
・対応しているクリニックが多い
・重度の歯並びにも対応している
・定期的な通院が必要
・費用が高額な傾向にある
・装置による違和感を覚えやすい

表側ワイヤー矯正よりも高い技術が必要なため、費用が高めに設定される傾向にあります。

裏側ワイヤー矯正は、こんな人におすすめです。

  • 比較的矯正にかけられる予算に余裕がある
  • 重度症例だが目立たない装置で治療をしたい
  • 継続的に通院をして都度、歯科医師に悩みや不安を相談したい

歯並びのずれが大きく、目立たない矯正方法を探している方にぴったりな方法といえるでしょう。

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マウスピース矯正

マウスピース矯正とは、理想の歯並びに近い透明のマウスピースを装着し、歯に圧力をかけながら少しずつ歯を動かしていく矯正方法です。

マウスピースは装着していても目立たず、いつでも取り外しできるのが大きな特徴です。

メリットデメリット
・装置が透明で目立たない
・いつでも取り外しできる
・通院の負担が少ない
・徹底した自己管理が不可欠
・重度の症例は適用できない

食事や歯みがきのときはマウスピースを取り外せるため、これまで通りの生活を送りやすいでしょう。

ただし、決められた装着時間や管理方法などを守らないと治療効果が得られづらいので、自己管理に苦手な方には不向きといえます。

マウスピース矯正は、こんな人におすすめです。

  • 軽度から中度の症例である
  • 通院にかかる負担を軽くしたい
  • 矯正中の見た目にも気を使いたい

マウスピース矯正は適した症例かつ、きちんと管理しながら治療を進めるとメリットの多い矯正方法といえるでしょう。

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ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正とは、裏側ワイヤー矯正と表側ワイヤー矯正を組み合わせた方法です。一般的には、上の歯には裏側に、下の歯には表側に矯正装置を装着します。

メリットデメリット
・裏側矯正より費用を抑えられる
・装置が固定式のため自己管理が不要
・定期的な通院が必要
・装置の間に食べ物が詰まりやすい
・装置が舌にあたり違和感を覚えやすい

裏側・表側ワイヤー矯正と同じように適応症例が比較的広く、取り扱うクリニックも多いことが特徴にあげられます。

ハーフリンガル矯正は、こんな人におすすめです。

  • 中度から重度の症例である
  • 費用を抑えながら目立たない方法で治療したい
  • 継続的に通院をして都度、歯科医師に悩みや不安を相談したい

マウスピース矯正が適用されない中度から重度の症例で、「裏側矯正は高いけど見た目は気になる」という方にぴったりな矯正方法といえるでしょう。

インプラント矯正

インプラント矯正とは、歯茎に矯正治療用のネジ(アンカースクリュー)を打ち込み、ネジを固定源にして歯を動かしていく矯正方法です。

原則として、ワイヤー矯正などと併用して行う処置で、矯正治療の効果を高めたり、移動が難しい方向へ歯を動かしたりする場合に用いられます。

メリットデメリット
・難しい症例にも対応
・大がかりな手術は不要
・特定の歯だけに力を加えられる
・歯根を傷つけることがある
・追加で費用を支払う必要がある
・衛生面の問題が起こりやすい

アンカースクリューを埋め込む処置自体は数分で完了するため、大がかりな治療ではありません。不要になったアンカースクリューの除去も簡単に行えるため、身体への負担も少ないといえます。

インプラント矯正は、こんな人におすすめです。

  • 特定の歯(前歯など)だけを移動させたい
  • ワイヤー矯正だけでは難しい方向に、歯を移動させる必要がある
  • 効率的に矯正治療を進めたい

インプラント矯正は歯を固定源にする治療に限界がある症例や、効率的な矯正治療を受けたい方に向いている処置といえるでしょう。

コンビネーション矯正

コンビネーション矯正とは、治療期間の前半をワイヤー矯正で進め、後半をマウスピース矯正で進める矯正方法です。

ワイヤー矯正の適応範囲の広さと、マウスピース矯正の目立ちにくさのいいところを合わせた方法といえるでしょう。

メリットデメリット
・難しい症例でも対応
・見た目に配慮した治療が可能
・対応する医院が少ない
・費用が高額な傾向にある

ワイヤー矯正が適用の症例であっても、ある程度の歯並びが整えばマウスピース矯正で治療を受けられることがあります。

コンビネーション矯正は、こんな人におすすめです。

  • ワイヤー矯正の期間を短くしたい
  • 大切な予定がある期間は見た目に気を使いたい

重度の症例ではあるものの、できればマウスピース矯正で見た目のストレスを減らしながら治療を受けたい方に向いている方法といえるでしょう。

矯正の種類によっては治療をやめたほうがいい?

矯正治療で歯並びや噛み合わせが改善されると、コンプレックスの解消や健康被害の軽減など、さまざまなメリットが得られます。

しかし、自分に合っていない矯正方法で治療を受けてしまうと、場合によっては「失敗した」「やらなきゃよかった」と後悔につながることも少なくありません。

審美的な改善を目的に行われることも多い矯正治療ですが、美容施術ではなくれっきとした歯科治療です。

自分にあった矯正方法や、信頼できるクリニックを選び、きれいな歯並びを目指しましょう。

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矯正歯科選びに迷ったら?確認すべき5つのポイント

希望する矯正の種類を選ぶと同時に、どのクリニックで治療をはじめるか迷う方も多いのではないでしょうか。

歯科矯正を検討する際、矯正の種類と同じくクリニック選びもとても重要です。費用の安さや近いからなど、安易な理由で決めてしまうのはおすすめできません。

ここでは、矯正歯科選びに迷ったときに、確認したい5つのポイントを紹介します。

取り扱っている矯正の種類をチェックする

最初に、自分が希望する矯正方法を取り扱っているかどうか、矯正の種類を豊富に揃えているかどうかを確認しましょう。

取り扱っている矯正方法が限られているクリニックでは、本当に自分に合っている矯正方法を受けられない可能性もあります。

特定の矯正方法に特化した専門的な矯正歯科でない限り、幅広い種類を取り扱っているクリニックを選ぶのがよいでしょう。

費用が予算内に収まる

矯正治療にかかる費用は、矯正方法によって幅があります。希望する矯正方法であっても、予算をオーバーしてしまうと通院が負担になり、中断せざるを得ない状況になることも考えられます。

選択肢が豊富な矯正歯科であれば、自分の症例にあった方法かつ予算内に収まる方法で治療を受けられるでしょう。

また、トータルフィー制度(総額制)を採用している矯正歯科であれば、通院が長期化しても費用が大きく変わらないため、お金の心配も減りますよ。

ライフスタイルに合わせて治療計画を立てる

治療を優先するあまり、自身のライフスタイルに合わない治療計画は、日々の生活でストレスを感じる要因になります。

治療に対するストレスが大きくなると、治療を中断したり自己管理が疎かになったりすることにもつながりかねません。

仕事や学業などに支障を出さないためにも、歯科医師が自分に合った治療計画を立ててくれるかしっかり見極めましょう。

通院やすい場所にクリニックがある

矯正治療は装置の種類によっては、長期にわたり定期的な通院が必要です。矯正歯科が自宅から通いやすい場所にあると、トラブルが発生してもすぐに処置を受けられます。

矯正歯科までの距離が遠かったり、電車の乗り換えがあったりすると、通院が億劫になり矯正治療へのモチベーションが下がる要因にもなりかねません。

矯正歯科を選ぶときは、自宅や職場から通いやすい場所にクリニックがあるかどうかも確認しましょう。

不必要な抜歯や歯を削る処置をしない

矯正治療では歯をきれいに並べるために、抜歯や歯を削る処置が必要になることがあります。

しかし、経験不足などの理由で、不必要な抜歯や歯を削る処置を行うクリニックもあります。

特に抜歯は健康な歯を失うことになるため、自分で納得してから治療をはじめましょう。歯科医師に質問・相談して、抜歯が必要な理由、抜歯にともなうリスク・注意点を説明してもらうことが大切です。

コミュニケーションが取れる歯科医師である

矯正治療は数回の治療で完了することはなく、数ヶ月~数年にわたり通院する必要があります。

通院中に歯科医師と円滑なコミュニケーションが取れないと、治療に対する不信感が生まれる原因になります。

わからないことや不安に感じることを丁寧に解消してくれるか、質問しやすい雰囲気であるかどうかも、矯正歯科選びでは大切なポイントです。

矯正の種類選びで失敗しない!初回カウンセリングはココを確認

矯正の種類を選ぶうえで、それぞれの矯正方法を比較したり、矯正方法ごとのリスクを把握したりすることは重要です。

最後に、これから矯正をはじめようとする方に向けて、初回のカウンセリングで確認すべきポイントをご紹介します。

歯並びや噛み合わせの現状を知る

矯正の種類はいくつかありますが、それぞれ得意な症例・不得意な症例があります。自分の歯並びや噛み合わせの現状を把握して適した矯正方法を知ることは、矯正治療の第一歩といえるでしょう。

カウンセリングは、相談だけ行うクリニックから、簡易な口腔内チェックをしてくれるクリニックまでさまざま。丁寧なカウンセリングを心がけているクリニックに相談しましょう。

また、複数のクリニックでカウンセリングを受けることで、自分の症例に合った矯正の種類を選びやすくなります。

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複数の選択肢を提示してもらう

ライフスタイルや予算を考慮したうえで、複数ある矯正方法から最適なものを選ばないといけません。

そのためにも、歯科医師には複数の選択肢を提示してもらいましょう。

ひとつの選択肢しかないクリニックでは、妥協しながら治療を進めることにもつながります。

なお、譲れない条件をあらかじめ伝えておくと、カウンセリングで自分に合う矯正の種類を提案してもらいやすくなります。

リスクや副作用の説明を受ける

矯正治療中は歯を動かしたり装置が粘膜に接触したりすることで、痛みや違和感を覚えることがあります。

また、抜歯や歯を削る処置にともなうリスクなど、事前に確認しておきたい項目はひとつではありません。

治療に関するリスク・注意点の説明をしっかりと受け、気になる項目はカウンセリング時に質問してから治療をはじめましょう。

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費用・通院頻度・期間を確認する

治療をはじめる前に、治療にかかる費用の総額、通院頻度、治療期間の目安を確認することも大切です。

なかでも、通院のたびに調整費が発生するプランで治療を続ける場合、治療総額が予算を超えることも少なくありません。

費用や通院などの負担が治療の中断につながらないよう、スケジュールやライフスタイルを考慮した治療であるかどうか、よく確認しましょう。

矯正の種類に関するよくある質問

Q.矯正治療は大人でもできますか?

A.顎の骨や歯茎が健康であれば、何歳でも治療を受けられます。

近ごろでは大人の矯正も増えており、40~50代から治療をはじめる方もいます。矯正治療を検討している方は、まずは近くのクリニックで相談してみましょう。

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Q.矯正治療でお金が戻ることはありますか?

A.矯正治療が医療費控除の対象かつ確定申告をすれば、いくらか戻る可能性があります。

しかし、審美的な改善が目的の矯正治療は医療費控除の対象外です。自分の症例が医療費控除の対象になるかどうか気になる場合は、歯科医師に相談してみましょう。

Q.悪い歯並びをそのままにするとどうなりますか?

A.見た目に問題が生じるだけでなく、肩こりや頭痛などさまざまなトラブルの発生源になりえます。

大人になってから歯並びや噛み合わせが自然によくなることはないため、気になる場合は歯科医師に相談してみましょう。

矯正の種類でお悩みならOh my teethにご相談を!

矯正の種類は複数あるため、「どれが自分にあっているかわからない」というのも無理はありません。

そのため、まずは歯科医院に足を運び、カウンセリングを受けましょう。歯並びの悩み、理想の仕上がり、ライフスタイルなどをできるだけ細かく伝え、あなたに合った矯正の種類を提案してもらってください。

東京新宿矯正歯科は、マウスピース矯正ブランド「Oh my teeth」を導入しているクリニックです。マウスピース矯正が適している症例かどうか、ドクターによる口腔内診査・歯型スキャン・レントゲン撮影が無料で受けられます。

所要時間は約30分、診断結果は最短即日でLINEに送信されるため、手軽に診断を受けられるのもポイントです。矯正の種類で迷っている方、マウスピース矯正を検討している方は、まずはお気軽に無料診断へお越しください。

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