「歯並びを改善したいけれど、今からでも間に合うかな?」
「大人の歯科矯正はやめたほうがいいって聞いたけど、ほんとう?」
大人になってから歯科矯正を考える方は少なくありません。しかし、大人の歯科矯正は「やめたほうがいい」「やらなきゃよかった」という噂を耳にして不安を感じている方がいるかもしれません。
結論からいうと、しっかりと自分にあった矯正方法で治療を進めれば、年を取ってからでも歯並びを改善できます 。
本記事では、大人の歯科矯正のメリット・デメリットや注意点、矯正方法を解説します。大人の歯科矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。
大人の歯科矯正はやめたほうがいい?
大人の歯科矯正で「やめたほうがいい」といわれる理由には、矯正治療で「失敗した」と感じた方がいるからであると考えられます。
矯正治療後の後戻り、健康な歯の抜歯、矯正中の痛み、理想的ではない歯並びになった…など理由はさまざまでしょう。
ただ、歯並びや噛み合わせを悪いままにしておくと、見た目に影響を与えるだけでなく、健康上でさまざまな問題を引き起こすことがあります。
もちろん、どのような治療にもリスクや副作用がともないます。大切なのは、メリットもデメリットも両方理解し、自分に合った治療をよく検討することです。
大人の歯科矯正のメリット
「矯正治療は子どもがするもの」というイメージがあるかもしれません。ただ、近ごろでは大人になってから矯正治療を受ける方が増えています。
ここでは、大人の歯科矯正のメリットを解説します。
年を取ってからの歯科矯正を成功させるためにも、正しい情報を知っておきましょう。
コンプレックスが解消される
大人の歯科矯正は審美目的で行われることが多く、最大のメリットには「見た目によるコンプレックスの解消」があげられるでしょう。歯並びが整うことで笑顔に自信が持てたり、人と接する機会が増えたりと、精神面での変化も期待できます。
また、矯正治療で出っ歯や口ゴボが改善されると、Eラインが整ったり横顔がすっきり見えたりと、顔の印象がよくなることもあります。
見た目の改善は、プライベートだけでなくビジネスシーンでも優位に働くことがある重要なポイントです。
虫歯・歯周病リスクが低くなる
歯並びが悪い状態では、歯と歯の間にすき間ができたり歯同士が重なったりして、口腔内を清潔に保てません。歯ブラシがしっかり行き届かないため、プラーク(歯垢)や歯石が溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまいます。
その点、矯正治療を行って歯並びが整えば、歯ブラシが隅まで行き届きやすくなります。将来的な虫歯や歯周病のリスクから歯を守れるのは、歯科矯正の大きなメリットといえるでしょう。
また、矯正治療をきっかけに口腔ケアの意識が高まるのも副次的な効果です。歯並びを改善することは、長い目で見てお口の健康を守ることにつながります。
治療のタイミングを自分で決められる
大人の歯科矯正のメリットには、治療をはじめるタイミングを自分で決められることもあげられます。
子どもの歯科矯正では、あごの成長や歯の生え変わりにあわせて治療を行わなければならず、治療に適したタイミングでスケジュール調整をすることが求められます。
一方、大人の場合は、仕事やプライベートの予定、費用の準備などを考慮しながら、自分のタイミングで治療をはじめられます。「あごの成長にあわせて治療を一時中断する」といったこともないため、治療のスケジュールを立てやすいのではないでしょうか。
大人の歯科矯正のデメリット
大人の歯科矯正はさまざまなメリットを得られますが、場合によってはデメリットになることもあります。メリットだけでなくデメリットもよく把握したうえで、矯正治療を検討してみましょう。
ここでは、大人の歯科矯正のデメリットを解説します。
費用や期間の負担が大きい
大人の歯科矯正は、症例によって費用や治療期間の負担が大きくなることがあります。重度の場合や思うように歯が動かない場合などは、治療が長期化することが珍しくありません。
また、治療にかかる費用はクリニックの方針や地域によって大きな差がでる項目です。費用がネックとなり、矯正治療になかなか踏み出せない方もいるでしょう。
ちなみに、機能的な改善を目的とした矯正治療であれば、医療費控除の対象となります。そういった制度を上手に活用して、費用を抑えることも大切です。
健康な歯を抜くことがある
あごの成長が止まっている大人の歯科矯正では、歯をきれいに並べるスペースが確保できないこともあります。そのような場合、健康な歯を抜くことがあります。自分の歯を抜くことに強い抵抗がある方は、デメリットと感じるかもしれません。
また、骨や歯茎など身体の代謝を利用する矯正治療は、抜歯後の骨の代謝が欠かせない要素となります。代謝は加齢とともに低下するため、抜歯が治療期間に影響するケースもあるでしょう。
症例によっては歯を削る処置で治療できることもあるため、抜歯しない歯科矯正を推奨しているクリニックへ相談してみましょう。
治療中の見た目が気になることも
矯正治療が完了すれば口周りの容姿を改善できますが、矯正期間中は装置による見た目が気になることもあります。
近ごろは目立ちにくい装置や取り外しできる装置が普及しているため、ライフスタイルにあわせたタイプを選ぶとよいでしょう。
「矯正していることを知られたくない」「矯正装置が目立つのはイヤ」という方は、マウスピース矯正やセラミック矯正などを検討するのもひとつの方法です。
大人の歯科矯正!矯正方法の種類
大人の歯科矯正では、自分にあった方法で治療を受けることが大切です。ライフスタイルや予算を考慮して、最後まで治療を続けられる方法を探してみましょう。
ここでは、大人の歯科矯正の種類を解説します。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正は、歯科矯正装置のなかでもっとも歴史が古く、研究も進んでいるポピュラーな矯正方法です。
メリット | ・ほとんどの症例に対応 ・取り扱うクリニックが多い ・装置を自分で管理する手間がない |
デメリット | ・装置の種類によっては目立つ ・器具があたって口内炎ができることも ・装置と歯のすき間に食べ物が詰まりやすい |
費用 | 30~150万円 |
治療期間 | 1~3年 |
ワイヤー矯正の最大の特徴は、ほとんどの症例に適していること。重度の症例や骨格的に問題のある症例にも対応しています。装置の調整は歯科医師が行うため、自分で管理する必要はありません。
しかし、歯に固定式の装置を取りつけるため、装置の種類によっては目立つことがあります。器具やワイヤーが粘膜にあたり、口内炎ができやすいこともデメリットにあげられるでしょう。
治療にかかる費用は30~150万円ほど、治療期間は1~3年ほどです。装置を裏側に装着する裏側矯正は費用が高額で、軽度の症例に適している部分矯正は安価な傾向にあります。
治療期間は現状や理想の歯並びによって異なり、外科手術をともなう場合は3年以上かかることも珍しくありません。
マウスピース矯正
マウスピース矯正は、透明のマウスピースを段階的に交換しながら装着し、歯を動かしていく矯正方法です。
メリット | ・装置が透明で目立たない ・いつでも取り外しできる ・通院の負担が少ない |
デメリット | ・適用できない症例がある ・自己管理が不可欠 ・取り扱っていないクリニックがある |
費用 | 10~100万円 |
治療期間 | 2ヶ月〜3年 |
マウスピース矯正の最大のメリットは、装置が目立たずいつでも取り外せること。矯正治療中の見た目がネックとなり治療に踏み出せなかった方でも、前向きに検討しやすい矯正方法といえるでしょう。
しかし、マウスピース矯正は軽度から中度の症例に適した装置であり、重度の症例や骨格的に問題のある歯並びの改善には適していません。マウスピースの装着時間や管理など、徹底した自己管理も必要なため、向き・不向きがあるかもしれません。
治療にかかる費用は30~100万円ほど、治療期間は2ヶ月〜3年ほどです。使用するマウスピースの枚数によって費用が異なり、紛失・破損、治療計画の変更などで費用が追加されることもあるでしょう。
治療期間は矯正中の過ごし方や理想の歯並びによって異なるため、歯科医師の指示を守りながら治療を進めることで、スムーズに治療が完了します。
セラミック矯正
セラミック矯正は、歯の形に沿って作ったセラミック製の被せ物を装着し、歯の形・色味・大きさなど見た目の改善を図る治療です。
メリット | ・短期間で口元の印象を改善できる ・歯の色や形の改善や修正もできる |
デメリット | ・健康な歯を削らなくてはならない ・定期的なメンテナンスが欠かせない ・歯の寿命を縮めることにつながる |
費用 | 4.5~15万円/1歯 |
治療期間 | 1~2ヶ月 |
セラミック矯正の最大のメリット徴は、短期間で歯の形・色味・大きさを含む、見た目の改善ができることでしょう。セラミック製の被せ物を装着するため、審美性に優れている治療といえます。
しかし、セラミック矯正は歯を動かす矯正治療ではないため、根本的な歯並びの改善はできません。被せ物を長持ちさせるためには定期的なメンテナンスも欠かせず、長期的な視点で見ると人によってはデメリットとなることがあるでしょう。
治療にかかる費用は4.5~15万円(1歯)で、治療期間は1~2ヶ月ほど。1歯につき費用が増えていくため、治療する本数が多いほど高額になります。
治療期間は、口腔内環境によって大きく左右されます。治療する歯が虫歯や歯周病にかかっていなければ、型取りから装着までスムーズに進むため、早ければ1ヶ月ほどで見た目が改善されるでしょう。
大人の歯科矯正の注意点
大人の歯科矯正では、メリット・デメリットのほかにも、注意点を知っておくことでより満足できる結果を得られます。
ここでは、大人の歯科矯正の注意点を解説します。矯正治療を失敗しないためにも、ぜひ参考にしてくださいね。
必ず成功するとは限らない
大人の歯科矯正では、きちんと通院していても失敗が生じるリスクがともないます。代表的な失敗例は、以下のとおりです。
- 理想の歯並びと異なる
- 歯茎が下がった(歯肉退縮)
- 歯の根っこが吸収された(歯根吸収)
また、クリニックによって歯科矯正の知識や技術が異なるため、費用や通いやすさだけで選ぶと失敗につながることもあるでしょう。
自分にあっている治療方法や、医師との相性を確かめるためには、複数院のカウンセリングを受けたり、セカンドオピニオンを利用したりするのもおすすめです。
後戻りする可能性がある
矯正治療で動かしたばかりの歯はとても不安定で、新しい位置に固定されるまで一定の期間が必要です。これを「保定期間」といい、歯がしっかり固定されるまでリテーナーと呼ばれる装置をつけなくてはなりません。
保定期間にリテーナーの装着をサボってしまうと、せっかく動かした歯が意図しない方向へ動いてしまう「後戻り」が生じます。矯正治療が完了したあとも、定期的に通院して歯科医師のもと経過を観察しましょう。
矯正を途中でやめない
大人の矯正治療は、仕事や家事の合間をぬって治療を受けている方がほとんどです。忙しく過ごしているうちに受診の日を忘れてしまい、そのまま通院を途中でやめてしまうケースが少なくありません。
歯科矯正は途中でやめてしまうと、状態が改善されないことはおろか、歯並びや噛み合わせの悪化を招く危険があります。仕事や家事の都合で通院のペースがゆっくりになっても途中で中断せず、最後までしっかり通うことが大切です。
虫歯・歯周病ケアを欠かさない
矯正治療中は、口腔内に長時間装置をつけたまま過ごします。そのため、装置と歯のすき間に食べ物が詰まりやすかったり、だ液の循環が悪くなり自浄作用が働きづらくなったりと、矯正治療中は虫歯や歯周病リスクが高くなってしまいます。
矯正治療を中断して虫歯や歯周病の治療を優先することになると、治療期間が延びてしまいます。矯正治療中は、治療をはじめる前よりも念入りに歯を磨くよう意識しましょう。
大人の歯科矯正は事前のリサーチが大切!
近ごろでは、手ごろな価格で矯正治療を提供しているクリニックが増えてきました。ただ、矯正の値段にまどわされて、よく検討せずに治療をはじめると失敗や後悔につながる可能性が高くなります。
大人の歯科矯正では、事前に矯正方法の種類や特徴、それぞれのリスクや注意点をよく理解したうえで、治療をはじめることが大切です。
また、「費用が安い」「家から近い」「なんとなく」など、安易にクリニックを選ぶと思うような治療効果を得られないことがあります。
矯正治療はどんな治療方法であれ、深い知識と高い技術が必要な治療のため、信頼できる歯科医師かどうかよく見極めてから治療をはじめるようにしましょう。
大人の歯科矯正に関するよくある質問
Q.大人の場合は何歳まで受けられますか?
A.骨と歯茎が健康であれば、何歳でも治療を受けられます。
ただし、虫歯や歯周病で失われた歯が多かったり、顎関節症があったりする場合は、歯科医師とよく相談して決定する必要があります。
Q.大人の歯科矯正は保険適用されますか?
A.原則、大人の歯科矯正は保険適用されない自由診療で治療を行います。
ただし、国が定めた一部の症例では保険適用されます。詳しい内容は、歯科医師に相談してみましょう。
Q.大人の歯科矯正中にブサイクになる原因はなんですか?
A.矯正装置による見た目の違和感や、歯の移動にともなう顔の変化などが原因と考えられます。
ほかにも、矯正中に口を動かしにくくなることで口周りの筋肉の衰えたり、器具による口元の盛り上がったりして、ブサイクになったと感じることがあるでしょう。一時的な変化であることも多く、過剰に心配する必要がないケースがほとんどです。
大人の歯科矯正のご相談はOh my teethにご相談を!
大人の歯科矯正は、機能面の改善だけでなく、見た目にも大きな変化をもたらします。口元がきれいに整うことで、自信が持てたりフォーマルな場面で社交的になれたりと、さまざまなメリットが得られますよ。
歯科矯正を検討している方、どんな矯正方法が自分にあっているのか気になる方は、まず気軽に歯科医院でカウンセリングを受けてみましょう。
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