色が変わっているのは1本だけ。他の歯は問題がない。この状態では、全体のホワイトニングとは話が違います。数千円で済むなら試したいけれど、被せ物にするという選択肢もあると聞いている。どちらが妥当かを決めたいのに、費用を確かめようとすると幅が大きすぎて、総額が読めません。
この幅の大きさには理由があります。ウォーキングブリーチの料金体系には2種類あり、回数が増えたときの総額がまったく変わるからです。1回あたりの金額だけを見ても、総額は決まりません。ここでは、費用の読み方と、その前に確かめておきたいことを整理します。
ウォーキングブリーチとはどういう処置か
まず前提を確認します。
ウォーキングブリーチは、神経を失った歯(失活歯)が変色した場合に、歯の内部に薬剤を入れて内側から白くする方法です。神経を抜いた際にあけた穴を利用して薬剤を入れ、内側から作用させます。
通常のホワイトニングが歯の外側から薬剤を作用させるのに対し、こちらは内側からという違いがあります。そして、1本に限局して行う処置です。全体を明るくするものではありません。
なお、本記事では費用の読み方に絞って整理します。使用する薬剤や手技の詳細については、実際に治療を行う歯科医院でご確認ください。
値段の前に、対象かどうかを確かめる
費用を確かめる前に、押さえておきたいことがあります。この方法の対象は、神経を失った歯の変色に限られるという点です。
歯の色が気になる原因はいくつかあり、原因によって対応する方法が変わります。
| 変色の原因 | ウォーキングブリーチの対象か |
|---|---|
| 神経を失った歯の変色 | 対象 |
| 表面についた着色 | 対象外(クリーニングの領域) |
| もともとの歯の色・加齢による変化 | 対象外(通常のホワイトニング) |
| 詰め物・被せ物などの人工物 | 対象外(色は変わらない) |
自分の歯がどれに当たるかは、いくつかの手がかりから見当がつきます。1本だけ色が違う、過去にその歯の治療を受けた、ぶつけたことがある。こうした条件が重なっていれば、神経を失った歯の変色である可能性があります。
ただし、神経が生きているかどうかは自分では判断できません。診察が前提になります。
歯の色の原因の見分け方については「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」で整理しています。また、神経を失った歯が通常のホワイトニングでは明るくなりにくい点については「ホームホワイトニングが白くならないとき|直せる原因と直せない原因を順に確認する」でも触れています。
費用の相場
対象だと分かった場合の費用です。
ウォーキングブリーチは、1本あたりで設定されるのが一般的です。全体のホワイトニングのように本数や範囲で変わるものではありません。
金額の幅としては、1回あたり数千円程度から、1本あたり数万円程度までと、かなり開きがあります。この幅の大きさこそが、次章で説明する料金体系の違いによるものです。
通院回数は2〜5回程度が一般的とされています。また、保険適用外となることが多い処置です。
実際の費用は医院ごとに設定が異なるため、費用の全体像については「ホワイトニングの値段はいくら?種類別の相場と、施術費以外にかかる費用を解説」も参考にしつつ、受ける医院で確認してください。
料金体系は2種類ある
ここが本記事の中心です。同じ処置でも、費用の決まり方が2通りあります。
| 料金体系 | 総額の決まり方 | 回数が増えたとき |
|---|---|---|
| ① 回数課金型 | 1回の金額 × 回数 | 総額も増える |
| ② 固定料金型 | 1本あたりの金額(回数によらない) | 総額は変わらない |
①回数課金型
薬剤を交換するたびに費用がかかる形です。1回あたりの金額は小さく見えますが、総額は回数によって変わります。
2回で終われば安く済みますが、5回かかれば単純に2.5倍になります。
②固定料金型
1本あたりで金額が設定されており、何回行っても同額という形です。1回あたりで見ると高く見えますが、回数が増えても総額は変わりません。
「1回いくら」だけでは判断できない
この2つを知らないまま「1回いくら」という表示だけを見ると、判断を誤ります。1回の金額が安くても、回数がかかれば固定料金型を上回ることがあるためです。
総額は「1回の金額×回数」で決まるという考え方は、通常のホワイトニングでも同じです。この枠組みについては「オフィスホワイトニングの費用は何で決まる?回数と範囲から総額を組み立てる方法」で整理しています。
ただし、ウォーキングブリーチにはもうひとつ事情があります。回数が事前に読めないという性質です。
回数が読めないという性質
通院回数が2〜5回と幅があるのは、変色の程度や薬剤の効き方に個人差があるためです。始める前に回数を確定させることができません。
さらに、この処置には特有の事情があります。薬剤を歯の中に入れたまま日常生活を送るため、一時的なふた(仮封)が取れてしまうと薬剤の効果が失われ、やり直しになることがあります。食事の際などに起こりうるものです。
ここで、料金体系の違いが効いてきます。
回数課金型の場合、やり直しはそのまま費用の増加につながります。予定より回数が増えれば、総額も増えます。
固定料金型の場合、回数が増えても総額は変わりません。やり直しが発生しても、費用の面では影響を受けにくくなります。
つまり、回数が読めない処置だからこそ、料金体系の違いが判断に効いてくるということになります。
他の選択肢との費用の性質の違い
変色した歯への対応には、被せ物にするという方法もあります。費用を比べるときは、金額だけでなく性質の違いも見ておく必要があります。
| ウォーキングブリーチ | 被せ物 | |
|---|---|---|
| 費用の性質 | 1回あたりは小さいが回数がかかる | 1回あたりは大きいが回数は少ない |
| 通院回数 | 2〜5回程度 | 比較的少ない |
| 歯を削るか | 大きくは削らない | 削る必要がある |
金額の大きさだけでなく、費用の性質が違います。 回数を重ねて少しずつ払う形と、まとまった額を一度に払う形。どちらが妥当かは、変色の程度、歯の状態、そして予算の出し方によって変わります。
なお、被せ物の素材や費用の詳細については、本記事では扱いません。人工物の色が薬剤で変わらないという点については「インプラントはホワイトニングで白くならない|替えられる部分と、色を合わせる3つの選択肢」で整理しています。
どちらを選ぶかは、歯の状態を診たうえでの判断になります。治療を受ける歯科医院にご相談ください。
確認しておきたい3点
費用を見積もるために、聞いておくとよい点が3つあります。
1つ目は、料金体系はどちらかです。 回数課金型か固定料金型か。これが分からないと総額が読めません。
2つ目は、想定される回数です。 確定はできませんが、状態を診たうえでの見込みは聞けます。回数課金型であれば、この見込みが総額に直結します。
3つ目は、やり直しになった場合の扱いです。 仮封が取れた場合などに、追加費用が発生するかどうかを確認しておきます。
この3点が分かれば、総額の幅が見積もれます。あわせて、被せ物にした場合の費用も聞いておくと、2つの選択肢を並べて比べられます。
東京新宿矯正歯科の立場
はじめに担当範囲をお伝えします。当院ではウォーキングブリーチを行っておりません。 当院が扱っているのは、通常のオフィスホワイトニングとホームホワイトニング、そして矯正です。
神経を失った歯の変色については、その治療を受けた歯科医院、または対応している歯科医院にご相談ください。
一方で、他の歯の色が気になる場合は、通常のホワイトニングで対応できます。1本の変色とは別に全体の色も気になっている、という場合はご相談いただけます。
歯科医院で受けるオフィスホワイトニングは、スタンダードプランが4,980円(税込)からで、3回施術を受けた場合の総額は14,940円(税込)です。より高い濃度で進めたい場合は、過酸化水素35%のホワイトニング剤を使用するブーストプランがあり、16,500円(税込)です。来院は最低1回※です。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
※オフィスホワイトニングは保険適用外の自由診療です。使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品で、国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。リスク・副作用として、個人差がありますが一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。効果の程度・持続期間には個人差があります。
自宅で行うホームホワイトニングは、マウスピースをお持ちの場合が月々11,000円(税込)、お持ちでない場合は初月22,000円(税込・マウスピース作成込み)で次月以降が11,000円(税込)です。
※ホームホワイトニングは保険適用外の自由診療です。標準費用はマウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込))。期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。副作用・リスクとして、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。効果や感じ方には個人差があります。
それぞれの内容は「オフィスホワイトニングとは?1回でどこまで白くなる・所要時間・総額の目安を解説」「ホームホワイトニングとは?費用・期間・やり方と「通院なしでできる範囲」を解説」で説明しています。
ウォーキングブリーチの値段に関するよくある質問
いくらくらいかかりますか?
1本あたりで設定されるのが一般的で、1回あたり数千円程度から、1本あたり数万円程度までと幅があります。この幅は料金体系の違いによるところが大きいため、金額だけでなく「回数課金型か固定料金型か」を確認すると総額が読めるようになります。
なぜ医院によって値段の幅が大きいのですか?
料金体系が2種類あるためです。1回ごとに費用がかかる形と、1本あたりで固定されている形があり、表示されている数字の意味が違います。前者は総額が回数によって変わり、後者は回数によらず一定です。
何回通うことになりますか?
2〜5回程度が一般的とされています。変色の程度や薬剤の効き方に個人差があるため、始める前に確定させることはできません。診察のうえで見込みを聞くことになります。
保険は使えますか?
保険適用外となることが多い処置です。ただし、変色の原因となっている歯の状態に治療が必要な場合、その治療については保険が適用されることがあります。詳しくは受ける医院でご確認ください。
途中でやり直しになったら費用は増えますか?
料金体系によります。回数課金型であれば、回数が増えた分だけ費用も増えます。固定料金型であれば、回数が増えても総額は変わりません。薬剤を入れたまま過ごす処置のため、仮封が取れてやり直しになる可能性がある点も含めて、事前に確認しておくと安心です。
通常のホワイトニングでは白くならないのですか?
神経を失った歯は、内側から変色していることが多く、外側から薬剤を作用させる通常のホワイトニングでは十分に明るくならないことがあります。そのため、内側から作用させる方法が選択肢になります。ただし、変色の原因が別にある場合は対象が変わるため、まず確認が必要です。
まとめ|聞くべきは「1回いくら」ではない
ウォーキングブリーチは、神経を失った歯の変色に対して、内側から薬剤を作用させる方法です。対象が限られているため、費用を確かめる前に自分の歯が対象かどうかを見極めるところから始まります。
そして、値段の幅が大きいのは、料金体系が2種類あるためです。1回ごとに費用がかかる回数課金型と、1本あたりで固定されている固定料金型。回数が増えたときに総額が変わるかどうかが決定的に違います。しかもこの処置は、始める前に回数を確定できません。
したがって、確認すべきは「1回いくら」ではなく、料金体系・想定される回数・やり直しになった場合の扱いの3点です。この3つが分かれば総額の幅が見積もれ、被せ物という別の選択肢とも比べられるようになります。
東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。
| メニュー | 費用(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング (スタンダードプラン) | 4,980円〜 (3回施術の総額 14,940円) | 過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| オフィスホワイトニング (ブーストプラン) | 16,500円 | 過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| ホームホワイトニング | 初月11,000円 (マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円) 次月以降 11,000円/月 | オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します |
※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。