数週間続けているのに、変化が止まった気がする。最初の頃は少し変わったように思えたのに、そこから先が進まない。このまま続けるべきか、やめるべきか、それとも別の方法に変えるべきか。判断がつかないまま、毎晩なんとなく装着を続けている。
こういうとき、原因が自分のやり方にあるのか、それとも歯の性質にあるのかが分からないことが、いちばんの詰まりになります。前者なら直せますが、後者なら別の手を考える必要があります。ここでは、まず「白くならない」という状態を切り分けたうえで、実際に進んでいない場合の原因を直せるものと直せないものに分け、上から順に確認していく方法を整理します。
「白くならない」は3つの状態を指している
同じ「白くならない」という言葉で、実際には性質の違う3つの状態が語られています。
| 状態 | 見分け方 | 取るべき行動 |
|---|---|---|
| ① まだ変化が出る時期ではない | 始めてから2週間に満たない | 続ける |
| ② 変化はあるが期待より小さい | 記録を比べると変化はある | 期待の置きどころを見直す |
| ③ 実際に進んでいない | 記録で比べても変化がない | 原因を確認する |
①の場合、自宅で行う方法は変化がゆるやかに進みます。実感の目安は2週間前後とされており、それ以前であれば時期の問題です。
②の場合、進んではいるものの、想定していた明るさとの差が大きいという状態です。これは効果の問題ではなく期待の置きどころの問題で、対処の方向が変わります。効果の見込みについては「ホームホワイトニングの効果|変化までの期間・どこまで白くなるか・持続をそれぞれ解説」、期待とのズレが生まれる仕組みについては「ホワイトニングで後悔するのはなぜ?期待と結果のズレが生まれる4つの局面」で整理しています。
この記事で扱うのは③です。まず、自分が③に当てはまるかどうかを確かめるところから始めます。
進んでいるかどうかを確かめる
意外に難しいのが、進んでいるかどうかの判定です。
毎日自分の歯を見ていると、少しずつの変化は認識しづらくなります。「変わっていない」という感覚が、実際に変わっていないことを意味するとは限りません。
確かめる方法は、同じ条件で記録を取って比べることです。同じ場所、同じ明るさ、同じ時間帯で撮っておくと、印象ではなく比較で判断できます。
記録を取っていなかった場合は、今から始めてください。そのうえで2週間後に比べれば、進んでいるかどうかが分かります。周囲から指摘されて初めて気づく、ということもあります。確認の方法については「ホームホワイトニングの効果|変化までの期間・どこまで白くなるか・持続をそれぞれ解説」で詳しく扱っています。
記録で比べても変化がない場合、次に進みます。
原因は「直せるもの」と「直せないもの」に分かれる
実際に進んでいない場合の原因は、大きく2種類に分かれます。
| 原因 | 直せるか |
|---|---|
| 装着時間が足りない | 直せる |
| ジェルの量が適切でない | 直せる |
| 抜けた日が多い | 直せる |
| ジェルの保管状態 | 直せる |
| マウスピースが合っていない | 直せる(調整・作り直し) |
| もともとの歯の色 | 直せない |
| 詰め物・被せ物などの人工物 | 直せない |
| 薬剤や外傷による変色 | 直せない |
| エナメル質の状態 | 直せない |
上の5つは、条件を変えれば結果が変わる可能性があります。下の4つは、今の方法を続けても変わりません。
確認は上から順に行うのが効率的です。 直せるものに該当していれば、そこを直せば進む可能性があります。すべて該当しなければ、直せない原因の可能性が高くなります。
直せる原因を上から順に確認する
5つを順に見ていきます。
①装着時間は足りているか
まず確認したいのがここです。指示された装着時間を満たしているかどうか。
「毎日つけている」つもりでも、実際の装着時間が短ければ、その分だけ作用する時間が減ります。時間を計らずに感覚で外している場合は、一度測ってみてください。
該当した場合の対処: 指示された時間まで延ばします。時間の確保が難しい場合は、濃度と装着時間の組み合わせを変えるという方法もあります。この2つは交換関係にあり、調整の余地があります。詳しくは「ホームホワイトニングのジェルとは?成分・濃度の違いと、選ぶのではなく決まる理由」で説明しています。
②ジェルの量は適切か
次に、1回に使うジェルの量です。
少なすぎると、薬剤が歯全体に行き渡りません。特に奥のほうや歯の裏側は不足しやすい部分です。一方、多すぎても効果が上がるわけではなく、あふれて歯ぐきに触れる原因になります。
該当した場合の対処: 適量に戻します。目安と入れ方については「ホームホワイトニングのやり方|ジェルの量・装着時間・使用後のケアを手順で解説」で具体的に説明しています。
③抜けた日はどのくらいあるか
続けているつもりでも、実際には抜けている日があることは珍しくありません。
数日程度の抜けであれば、その分だけ進みが遅れるという扱いになります。ただし、週に何日も抜けている状態が続いていれば、実質的な日数が足りていないことになります。
該当した場合の対処: 装着のタイミングを固定します。毎日違う時間に始めようとすると、そのつど判断が必要になり抜けやすくなります。
④ジェルの保管状態はどうか
見落とされやすいのがここです。
ジェルは薬剤なので、高温になる場所や直射日光の当たる場所に置いていると、想定どおりに働かない可能性があります。洗面所の日が当たる棚や、夏場の室内に置きっぱなしにしていないかを確認してください。使用期限を過ぎているものも同様です。
該当した場合の対処: 処方時に指示された保管方法に従います。保管と期限については「ホームホワイトニングのジェルとは?成分・濃度の違いと、選ぶのではなく決まる理由」で扱っています。
⑤マウスピースは合っているか
薬剤が作用するのは、歯に密着している時間だけです。マウスピースの適合が悪ければ、薬剤が歯に届かずに漏れることがあります。
装着したときに浮いている感じがある、緩い、特定の場所だけ縁が当たる。こうした感覚があれば、適合を確認する価値があります。
該当した場合の対処: 自分で削ったり調整したりせず、相談してください。適合の調整や作り直しで対応します。マウスピースについては「ホームホワイトニングのマウスピースはどう作る?市販との違い・費用・通わずに作る方法」で整理しています。
①〜⑤に該当がなければ
5つとも問題がないのであれば、原因は自分で直せる範囲の外にある可能性が高くなります。次の章に進んでください。
直せない原因だった場合
条件を整えても変わらない場合、次の可能性があります。
人工物は色が変わらない
詰め物、被せ物、差し歯、インプラントといった人工物は、薬剤では色が変わりません。
そして、ここが「白くならない」と感じる大きな理由になります。周囲の天然歯が明るくなるほど、人工物の部分だけが取り残されて見えるためです。全体としては進んでいるのに、目立つ部分が変わらないため、変化していないように感じられます。
前歯に治療跡がある場合は、まずその部分と周囲を分けて見てください。天然歯の部分が明るくなっていれば、施術は働いていることになります。人工物と天然歯の違いについては「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」で説明しています。
もともとの歯の色やエナメル質の状態
到達する明るさは、もともとの歯の色を起点に決まります。エナメル質の厚みや象牙質の色には個人差があるため、同じ方法を同じ期間続けても、到達点は人によって変わります。
この場合、「進んでいない」のではなく「その人の到達点に近づいている」という状態のこともあります。到達点を決める要因については「ホームホワイトニングの効果|変化までの期間・どこまで白くなるか・持続をそれぞれ解説」で4つに分けて整理しています。
薬剤や外傷による変色
抗生物質の影響による変色や、歯をぶつけて神経を失った歯の変色は、色の成り立ちが着色の沈着とは異なります。このため、通常のホワイトニングでは効果が出にくい場合があります。
そもそも対象が違っていた場合
歯の色が気になる原因が、コーヒーや茶渋などによる表面の着色だけであれば、これは内部の色ではありません。ホワイトニングの薬剤は歯の内部に働きかけるものなので、対象が違うことになります。
この場合は歯科医院でのクリーニングが対象になります。原因の見分け方は「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」にチェック表を用意しています。
いずれの場合も、確認しないと確定できません。次の章の目安に当てはまれば、一度診てもらうほうが早く進みます。
直せない原因だった場合の選択肢
今の方法では届かないと分かった場合も、選択肢はあります。
歯科医院で受ける方法に切り替える。 使用する薬剤の濃度が高く、1回あたりの作用が強いため、自宅で行う方法とは進み方が変わります。ただし、到達点そのものが別の要因で決まっている場合は、切り替えても結果が大きく変わらないこともあります。内容は「オフィスホワイトニングとは?1回でどこまで白くなる・所要時間・総額の目安を解説」で説明しています。
併用する。 歯科医院で進めたうえで、自宅で維持するという組み方もあります。詳しくは「デュアルホワイトニングとは?2つを組み合わせる意味と、最初から決めなくていい理由」で整理しています。
人工物を作り替える。 明るくなった歯の色に合わせて入れ直すという選択肢です。ただしこれは別の治療になり、費用と期間が追加でかかります。順番については「虫歯があるとホワイトニングはできない?受けられない理由と、治療との正しい順番」で整理しています。
クリーニングに切り替える。 対象が表面の着色だった場合は、こちらで対応できることがあります。
今の方法を続けても届かないと分かることも、判断のひとつです。分かった時点で手を変えられます。
相談したほうがよい場合
「この程度で相談していいのか」と迷う段階でも、次のいずれかに当てはまれば確認を受けることをおすすめします。
- ①〜⑤を確認しても該当するものがない
- 記録で比べても2週間以上変化がない
- しみる症状が出ている
- マウスピースが合っていない感覚がある
しみる症状が出ている場合は、続けてよいかどうかの判断が必要です。基準については「ホワイトニングで知覚過敏になる仕組み|原因別の対処法と、続ける・止めるの判断基準」で整理しています。
早い段階で相談するほど、条件の調整で対応できる余地が残ります。長く続けてから相談すると、その間の時間が戻らないためです。相談すること自体は大げさではありません。
東京新宿矯正歯科での対応
当院での構成と、進み方に迷ったときの対応をご説明します。
ホワイトニングキットの内容は、オーダーメイドのマウスピース、濃度10%のホワイトニングジェル4本(1ヶ月分)、知覚過敏抑制剤です。マウスピースは歯型をとって作るため、市販の既製品と比べて薬剤が歯に密着しやすい設計になっています。
進み方に迷ったときは、LINEやビデオ通話で歯科医師に相談できます。装着時間やジェルの量が適切かどうか、条件を変える余地があるかどうかを、来院せずに確認できます。
費用はマウスピースをお持ちの場合が月々11,000円(税込)、お持ちでない場合は初月22,000円(税込・マウスピース作成込み)で次月以降が11,000円(税込)です。月ごとの継続となるため、続けるかどうかを月単位で判断できます。マウスピースの作成が必要な場合のみ来院となり、来院は最低1回※です。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
※ホームホワイトニングは保険適用外の自由診療です。標準費用はマウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込))。期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。副作用・リスクとして、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。効果や感じ方には個人差があります。
歯科医院で受ける方法もご用意しているため、切り替えのご相談も可能です。
ホームホワイトニングが白くならないことに関するよくある質問
どのくらいで変化を感じるものですか?
実感の目安は2週間前後とされています。自宅で行う方法は変化がゆるやかに進むため、それ以前に変化が感じられなくても時期の問題であることが多くなります。ただし、毎日見ていると変化に気づきにくいため、記録を取って比べるほうが確実です。
装着時間を延ばせば早く白くなりますか?
指示された時間を満たしていなかった場合は、そこまで戻すことで進み方が変わる可能性があります。ただし、指示された時間を超えて延ばすことは想定されていません。しみる症状が出やすくなるため、自己判断で延ばすのではなく相談してください。
数日抜けたのが原因ですか?
数日程度であれば、その分だけ進みが遅れるという扱いになります。それまでの変化が消えるわけではありません。ただし、週に何日も抜けている状態が続いていれば、実質的な日数が足りていない可能性があります。
前歯の詰め物だけ変わりません
人工物は薬剤では色が変わりません。天然の歯の部分が明るくなっていれば、施術は働いていることになります。目立つ部分が変わらないため全体が変化していないように感じられますが、分けて見てみてください。差が気になる場合は、明るくなった色に合わせて作り替えるという選択肢があります。
続ければいつか白くなりますか?
条件が整っていれば、進む可能性があります。ただし、到達点は人によって違うため、続けることで無制限に明るくなるわけではありません。記録で比べて変化が止まっている状態が続く場合は、条件の確認か、方法の見直しを検討する段階です。
歯科医院で受ける方法に変えれば白くなりますか?
使用する薬剤の濃度が違うため、進み方は変わります。ただし、到達点そのものが歯の性質によって決まっている場合や、対象が人工物・表面の着色だった場合は、方法を変えても結果が大きく変わらないことがあります。まず原因を確認したうえで判断するほうが無駄がありません。
まとめ|順に確認すれば、結論は出る
「白くならない」という状態には、まだ時期ではない場合、変化はあるが期待より小さい場合、実際に進んでいない場合の3つが混ざっています。まずは記録を取って比べ、どれに当てはまるかを切り分けてください。
実際に進んでいない場合、原因は直せるものと直せないものに分かれます。直せるのは、装着時間、ジェルの量、抜けた日数、ジェルの保管状態、マウスピースの適合の5つです。上から順に確認して、該当するものがあればそこを直します。
5つとも該当しなければ、もともとの歯の色や人工物といった、今の方法では変えられない原因の可能性が高くなります。その場合も、切り替えや併用、クリーニングといった選択肢があります。判断がつかない段階でも相談は可能なので、長く続けてから動くより、早めに確認するほうが選択肢が残ります。ホワイトニングで起こりうる不利な面については「ホワイトニングのデメリット一覧|一時的なもの・続くもの・対処できるものに分けて解説」にまとめています。
東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。
| メニュー | 費用(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング (スタンダードプラン) | 4,980円〜 (3回施術の総額 14,940円) | 過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| オフィスホワイトニング (ブーストプラン) | 16,500円 | 過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| ホームホワイトニング | 初月11,000円 (マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円) 次月以降 11,000円/月 | オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します |
※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。
