歯科矯正の費用相場はいくら？

歯科矯正を検討中に気になるのが「費用はいくらかかるのか？」ではないでしょうか。

矯正費用は装置の種類や範囲によっても異なります。また、検査料や調整料など細かく分類されているクリニックもあるため、わかりにくいと感じるケースもあるでしょう。

そこで今回は、歯科矯正にかかる費用を装置ごとや治療段階ごとに解説します。支払い方法や費用を抑える方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

歯科矯正にかかる費用は10～170万円

歯科矯正の費用相場は、10〜170万円と大きな幅があります。

なぜなら、矯正治療は基本的に保険適用されない自由診療のため、クリニックごとに費用を設定しているからです。また、以下のような要素によっても矯正費用は異なります。

【矯正費用を決める要素】

ワイヤー矯正は金属製の装置が最も安く、プラスチックやセラミックなど目立ちにくい素材を使用するとそのぶん治療費も高額になる傾向にあります。

また、マウスピース矯正は近年さまざまなブランドが登場しており、なかには10万円台のものもあります。ただし、安価なマウスピース矯正は、治せるのがごく軽度の症例に限られるケースが多いです。

歯科矯正では、前述した装置代のほかに精密検査料や調整料などの費用が別途必要になります。

初回カウンセリングは、無料で実施するクリニックもあります。矯正前の抜歯やIPRは、歯を並べるスペースが足りないと診断された場合に必要となる費用です。

矯正中は1〜3ヶ月に1回程度の頻度で通院が必要になりますが、クリニックによっては通院のたびに調整料がかかります。

矯正後はきれいに整った歯並びが元に戻らないように、保定装置(リテーナー)を装着する保定期間が必要です。保定期間中も通院するたびに観察料がかかるケースが多いです。

矯正費用の料金システムには、大きくわけて「処置別払い制(都度払い)」と「トータルフィー制」の2つがあります。

	処置別払い制	トータルフィー制
特徴	毎回の通院や処置するごとに費用が発生する	治療開始前に矯正終了までの総額費用を提示する
メリット	・予定より早く終わると費用総額が安くなる・途中で矯正を中断した場合、その時点での治療費しかかからない	・治療費の総額が事前にわかる・予定より長引いた場合でも追加費用が発生しない
デメリット	・治療費の総額がわかりにくい・治療期間が長引くと支払い総額が増える	・症例によっては割高になる可能性がある

トータルフィーにどの費用まで含まれるかは、クリニックによって違います。カウンセリング料・精密検査料・保定装置料は、別途必要になるケースが多いです。

また、どの支払い方法が利用できるかもクリニックによって異なりますので、受診するクリニックへ確認してみましょう。

【矯正費用の主な支払い方法】

【矯正費用の負担を軽減する方法】

部分矯正や安い矯正方法を選ぶ	ワイヤー矯正の場合は金属製のブラケットとワイヤーを使用した表側矯正を選ぶと費用を抑えられる
確定申告で医療費控除を受ける	機能的な問題(噛み合わせや発音など)の改善を目的とした矯正は、支払った治療費の一部が還付金として戻ってくる
モニター募集しているクリニックを探す	症例写真の提供などの条件を満たせれば割引価格で矯正を行える

なお、料金の安さだけを重視して矯正方法を選ぶと、トラブルや後悔につながる可能性があります。満足のいく矯正にするためには、以下のポイントに注意して自分に合った方法を選択しましょう。