駅前で見かける月額制のセルフホワイトニング。歯科医院で受けるより負担が軽く、これなら試せると感じる一方で、疑問も残ります。安い分、できることも限られるのか。それとも通い放題なら、回数を重ねることで歯科と同じところまで行けるのか。
この記事では、評価ではなく仕組みを説明します。先に要点を書くと、エクシアホワイトニングは歯を漂白する方法ではなく、歯の表面についた着色を落とす方式です。この違いが、できることの範囲と、通い放題という形の意味を決めています。順に見ていきます。
エクシアホワイトニングとはどういうサービスか
まず、公式サイトで確認できる範囲で整理します。
エクシアホワイトニングは、ecxia株式会社が運営するセルフホワイトニングサロンです。利用者自身が施術を行い、スタッフがサポートする形式をとっています。
公式サイトの説明によると、この方法は歯の表面に付着した着色汚れを浮かせて取り除くことを目的としており、歯を漂白するのではなく、クリーニングに近い仕組みとされています。
施術にかかる時間は、照射を含めて30分程度。初回は説明を含めて1時間程度とされています。
セルフホワイトニングという方式そのものの位置づけについては「セルフホワイトニングの効果はどこまで?「白くならない」ではなく対象が違う理由を解説」で整理しています。
ポリリン酸は何をしているのか
この方式で使われるのが、ポリリン酸を配合した溶剤です。この成分が何をしているのかを見ておきます。
着色と歯の結びつきをゆるめる
歯の表面についた色素は、時間が経つほど歯に固着していきます。ポリリン酸には、この色素と歯の結びつきをゆるめ、浮かせて落とす方向に働く性質があるとされています。
つまり、色を変えているのではなく、ついているものを取り除いているということになります。
再付着を抑える方向にも働く
もうひとつ、落としたあとに色素がつきにくい状態をつくる方向にも働くとされています。落とすことと、つきにくくすること。この2つが主な役割です。
なお、ポリリン酸は市販のホワイトニング用歯みがき類にも配合されることがあります。方向性としては近い位置にある成分です。市販品に配合される成分の役割については「ディノベートとはどんな製品?成分の役割と、歯科のホワイトニングとの違いを解説」で説明しています。
漂白剤ではない
ここが最も重要な点です。ポリリン酸は、歯の内部に沈着した色素を分解する作用を持つものではありません。
歯科医院で行うホワイトニングでは、過酸化水素や過酸化尿素といった薬剤がエナメル質を通って内部に届き、着色の原因物質を分解します。ポリリン酸の働きはこれとは異なり、作用する場所が歯の表面にとどまります。
この違いが、そのまま「できることの範囲」を決めています。
「自然な白さ」が意味すること
公式サイトでは、この方法について「歯がもともと持っている自然な白さを取り戻すことを目的とする」と説明されています。人工的な白さにはならない、という表現も使われています。
この表現が指しているのは、もともとの歯の色を超えて明るくするものではないということです。
歯の表面についた着色を落としていくと、その下から出てくるのはその人の歯本来の色です。そこが到達点になります。着色を落とし切った時点で、それ以上の変化は起こりません。
逆に言えば、着色によって本来の色より濃く見えていた方にとっては、その分の変化が見込めるということでもあります。ただし、もともとの歯の色そのものを明るくしたい場合は、対象が違うことになります。
できることの範囲
ここまでを踏まえて、原因別に整理します。
| 歯の色の原因 | この方式で変化が見込めるか |
|---|---|
| コーヒー・紅茶・たばこなどによる表面の着色 | 見込める |
| 歯石に色素が沈着している | 歯石はセルフでは落とせない(歯科での処置が必要) |
| もともとの歯の色 | 対象外 |
| 加齢による内側の色の変化 | 対象外 |
| 詰め物・被せ物の色 | 変わらない |
表面の着色が原因であれば、この方式は目的に合っています。一方、歯そのものの色を明るくしたい場合は、働きかける場所が違うため変化は見込めません。
これは方式の優劣ではなく、作用する場所の違いです。自分の黄ばみがどちらによるものかを確かめるところから始めると、判断が具体的になります。見分け方は「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」にチェック表を用意しています。
「通い放題」が活きる条件
月額制で通い放題という形をどう考えればいいか。ここは仕組みから導けます。
回数を重ねても頭打ちがある
対象が表面の着色である以上、落とし切ったところで変化は止まります。それ以上通っても、落とすものがすでにない状態になるためです。
「通えば通うほど白くなり続ける」という関係にはなっていない、ということです。ここは期待の置きどころとして押さえておきたい点です。
繰り返し着色が付く生活なら意味がある
では通い放題に意味がないかというと、そうではありません。着色は落としても、また付きます。
コーヒーや紅茶を毎日飲む、喫煙の習慣がある、といった場合、落とした表面にはまた色素が沈着していきます。この場合、繰り返し通って落とし続けることには意味があります。通い放題という形が活きるのは、こうした条件のときです。
一度落として終わりなら回数は不要
逆に、着色がそれほど付かない生活であれば、落としたあとに繰り返し通う必要は薄くなります。この場合、通い放題という形が有利に働くとは限りません。
つまり、料金形態の良し悪しではなく、自分の生活で着色がどのくらい繰り返し付くかによって、向き不向きが変わるということです。
セルフ形式である理由
利用者自身が施術を行い、スタッフが口の中に触れないのはなぜか。これは店舗の方針ではなく、制度上の区分によるものです。
歯の内部の色素を分解する濃度の薬剤は、歯科医師、または歯科医師の指導のもとで歯科衛生士が扱うものと定められています。また、口腔内に手を入れる行為も医療行為にあたります。
つまり、セルフ形式であることと、使える成分が表面に働きかけるものに限られることは、同じ理由から来ています。サロン側の不備ではなく、扱える範囲が制度として分けられているということです。
この点については「セルフホワイトニングの効果はどこまで?「白くならない」ではなく対象が違う理由を解説」で詳しく整理しています。
歯科で行うホワイトニングとの役割の違い
対象が違うことを踏まえて、位置づけを並べておきます。
| この方式(セルフ) | 歯科のクリーニング | 歯科のホワイトニング | |
|---|---|---|---|
| 作用する場所 | 歯の表面 | 歯の表面 | 歯の内部 |
| 主な成分 | ポリリン酸など | 研磨ペーストなど | 過酸化水素・過酸化尿素 |
| 到達点 | もともとの歯の色まで | もともとの歯の色まで | もともとの歯の色より明るく |
| 施術する人 | 利用者自身 | 歯科医師・歯科衛生士 | 歯科医師・歯科衛生士 |
表面の着色を落とすという目的であれば、この方式も歯科のクリーニングも同じ方向を向いています。違いは、歯石まで落とせるかどうかと、口の中の状態を同時に確認してもらえるかどうかです。
一方、もともとの歯の色より明るくしたい場合は、歯科のホワイトニングが対象になります。歯科で受ける施術については「オフィスホワイトニングとは?1回でどこまで白くなる・所要時間・総額の目安を解説」、自宅で行う方法については「ホームホワイトニングとは?費用・期間・やり方と「通院なしでできる範囲」を解説」で説明しています。
選ぶ基準は「安いほう」ではなく「目的に合うほう」です。方法の選び方については「ホワイトニングのおすすめは条件で変わる|5つの質問で自分に合う方法を選ぶ」で判断の軸を整理しています。
自分に合うかを見分ける
自分の歯の色がどちらによるものか、いくつかの特徴から見当をつけられます。
茶色っぽく、つき方にムラがある。歯と歯のあいだや歯の根元に色が集中している。コーヒーの量が増えた時期や喫煙を始めた時期と前後して濃くなった。こうした特徴があれば、表面の着色である可能性が高くなります。この場合、着色を落とす方式は目的に合っています。
一方、全体が均一に黄色っぽい。歯の中央部分にも色がある。はっきりしたきっかけがないまま数年かけて少しずつ変わってきた。この場合は、もともとの歯の色や加齢による変化が関係している可能性があります。
なお、この2つはどちらか一方とは限らず、混ざっていることもよくあります。詳しい見分け方は「歯の黄ばみを取る方法は原因で変わる|表面の着色と内部の色の見分け方から解説」にまとめています。
東京新宿矯正歯科で受けられる方法
もともとの歯の色を明るくしたい場合の選択肢として、当院のメニューをご案内します。作用する場所も内容も異なるため、金額だけを並べて比べられるものではない点は、先に申し添えておきます。
歯科医院で受けるオフィスホワイトニングは、スタンダードプランが4,980円(税込)からで、3回施術を受けた場合の総額は14,940円(税込)です。より高い濃度で進めたい場合は、過酸化水素35%のホワイトニング剤を使用するブーストプランがあり、16,500円(税込)です。いずれも専用の照射器で8分×2回の照射を行います。プランは当日、歯科衛生士と相談しながら選べます。来院は最低1回※です。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
※オフィスホワイトニングは保険適用外の自由診療です。使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品で、国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。リスク・副作用として、個人差がありますが一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。効果の程度・持続期間には個人差があります。
自宅で行うホームホワイトニングは、マウスピースをお持ちの場合が月々11,000円(税込)、お持ちでない場合は初月22,000円(税込・マウスピース作成込み)で次月以降が11,000円(税込)です。オンライン診療で処方し、キットを自宅へ配送します。
※ホームホワイトニングは保険適用外の自由診療です。標準費用はマウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込))。期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。副作用・リスクとして、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。効果や感じ方には個人差があります。
エクシアホワイトニングに関するよくある質問
歯科のホワイトニングと何が違いますか?
作用する場所が違います。この方式は歯の表面についた着色を落とすもので、歯科のホワイトニングは歯の内部に沈着した色素を分解するものです。到達点も変わり、前者はもともとの歯の色まで、後者はそれより明るくすることが対象になります。目的が表面の着色を落とすことであれば、この方式で足ります。
通えば通うほど白くなりますか?
落とし切ったところで頭打ちになります。対象が表面の着色であるため、落とすものがなくなればそれ以上の変化は起こりません。ただし、着色は生活習慣によってまた付くため、繰り返し落とすという使い方には意味があります。
ポリリン酸は歯に負担がありませんか?
歯の表面に働きかける成分で、内部の色素を分解する薬剤とは性質が異なります。使用方法は店舗の説明に沿って行ってください。なお、むし歯や歯ぐきの不調がある場合は、先に歯科で確認しておくと安心です。
どのくらい白くなりますか?
もともとの歯の色が到達点になるため、どのくらい着色がついていたかによって変化の幅が変わります。着色が多かった方ほど変化を感じやすく、もともと着色が少なかった方は変化を感じにくいことになります。効果や感じ方には個人差があります。
詰め物にも効果はありますか?
ありません。詰め物、被せ物、差し歯、インプラントといった人工物は、表面の着色を落としても、歯科のホワイトニングを受けても色が変わりません。周囲の歯が明るくなると差が目立つ場合があるため、前歯に治療跡がある方は始める前に歯科で相談しておくことをおすすめします。
このあとに歯科のホワイトニングを受けてもいいですか?
問題ありません。むしろ表面の着色が落ちている状態は、薬剤が歯に届きやすくなるため合理的です。歯科医院でも、ホワイトニングの前にクリーニングを行うのが一般的です。受ける際は、直前に何をしたかを伝えておくとよいでしょう。
まとめ|対象が分かれば、合うかどうかも決まる
エクシアホワイトニングは、ポリリン酸を使って歯の表面についた着色を落とすセルフホワイトニングです。歯を漂白する方法ではないため、到達点はもともとの歯の色までになります。「自然な白さ」という表現は、この範囲を指しています。
したがって、判断すべきは「安いかどうか」ではなく「自分の歯の色が何によるものか」です。茶色っぽくムラがあり、歯間や根元に集中しているなら表面の着色。全体が均一に黄色く、数年かけて濃くなったなら、もともとの色や加齢による変化の可能性があります。
通い放題という形についても同じで、着色が繰り返し付く生活かどうかで意味が変わります。落とし切れば頭打ちになるため、通う回数そのものが効果を伸ばすわけではありません。まずは自分の黄ばみがどちらなのかを確かめるところから始めてみてください。
東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。
| メニュー | 費用(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング (スタンダードプラン) | 4,980円〜 (3回施術の総額 14,940円) | 過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| オフィスホワイトニング (ブーストプラン) | 16,500円 | 過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| ホームホワイトニング | 初月11,000円 (マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円) 次月以降 11,000円/月 | オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します |
※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。
