毎日きちんと磨いている。時間もかけている。それなのに、前歯の裏や歯と歯の間が茶色い。磨いても落ちないという状態は、納得しにくいものです。もっと強く磨けばいいのか、何か専用のものを使えばいいのか、という方向に考えが向きます。
先に結論を書きます。落ちないのは、磨き方が足りないからではありません。茶渋は、歯そのものに付いているのではなく、歯を守っている膜に付いています。この違いが分かると、対処の方向が変わります。そしてもうひとつ、強く磨くほど付きやすくなるという関係もあります。
「茶渋」という言葉が、間違った対処を連れてくる
まず、言葉の話から。
「茶渋」と聞いて思い浮かぶのは、湯呑みやマグカップの内側だと思います。あれは、洗剤をつけてこすったり、専用のスポンジで削ったりして落とします。
この発想を、そのまま歯に持ち込んでしまうことが起こります。実際、「茶渋 落とし方」で調べると、食器の記事も一緒に出てきます。研磨力の強いもので歯をこするという方法が語られるのは、この延長線上にあります。
ただ、歯は容器ではありません。付いている場所も、その下にあるものも違います。ここから見ていきます。
茶渋は、歯を守っている膜に付いている
歯の表面、エナメル質の上には、ペリクルという薄い膜があります。唾液に含まれるタンパク質でできていて、エナメル質を保護するはたらきをしています。
お茶やコーヒーに含まれるタンニンなどの色素は、このペリクルと結びついてステインになるとされています(出典: ライオン「ステインや歯の汚れ」)。茶渋は、そのうちお茶の成分によるものを指す呼び方です。
つまり、こういうことになります。
色が付いているのは歯そのものではなく、歯を守っている膜のほうです。
そして、この膜は歯にとって必要なものです。ホワイトニングのあとに食事の制限があるのも、施術によってこの膜が一時的に外れているからです。その話は「ホワイトニング後の食事は何を避ける?制限の理由と、その場で判断できる2つの基準」で扱っています。
だから「落とす」の方向が2つに分かれる
付いている場所が分かると、落とし方に2つの方向があることが見えてきます。
| 方向 | 何をするか | 何が起きるか |
|---|---|---|
| 膜ごと削る | 研磨力の強いもので表面をこする | 色は取れるが、守りの膜とエナメル質の表面も削れる |
| 色だけを取る | 歯科医院で専用の器具・材料を使って落とす | 膜は時間とともに再びできる |
削る方向を選ぶと、色と一緒に守りも失うことになります。歯の表面への負荷という観点で何が問題になるかは「ホワイトニングで歯がもろくなる?噂の出どころと、実際に歯を傷める行為の違い」で整理しています。
磨くほど、付きやすくなる
ここが、いちばん知っておきたい部分です。
タンニンなどの色素は、歯の表面にある微細な溝や凹凸に入り込んで沈着します。つまり、表面がなめらかであるほど付きにくく、荒れているほど付きやすくなります。
そして、強い力で磨いたり、研磨力の高いもので繰り返しこすったりすると、表面に細かい傷ができます。
この2つをつなげると、こうなります。
落とそうとして磨くほど、次の色素が付きやすい表面になっていきます。
一時的には落ちたように見えても、次に付くまでの時間が短くなる。それでまた磨く。この繰り返しになると、落とす作業の間隔がどんどん詰まっていきます。「昔より茶渋が付きやすくなった気がする」という感覚には、こうした背景があることがあります。
なお、市販品の中には研磨の力が強いものもあります。何を避けるべきかについては「歯の黄ばみを取る方法|表面の着色と内部の色を分けて考える」に整理してあります。
茶渋が付きやすい場所には、理由がある
付く場所は、だいたい決まっています。
- 歯と歯の間
- 前歯の裏側
- 歯と歯ぐきの境目のあたり
共通しているのは、歯ブラシが当たりにくいということです。色素はどこにでも触れていますが、こすれて落ちる場所と、そのまま残る場所があります。
もうひとつ、表面に凹凸や傷がある部分にも付きやすくなります。前の項目で書いたとおりです。
つまり、付いている場所を見ると、必要なのは力ではなく届かせ方だと分かります。強く磨いても、ブラシが当たっていない場所には作用しません。
実際にどうするか
対処は、大きく2つに分かれます。
セルフでできることは、力を上げることではなく、届いていない場所に届かせることです。歯と歯の間や裏側にどう当てるかという話になります。ただし、すでに沈着してしまった色素は、日常のケアで落とすのが難しいとされています。
歯科医院で行うクリーニングは、専用の器具・材料で表面の着色を落とすものです。ただし、着色の程度や原因によって、どこまで変わるかは異なります。クリーニングが目的によって保険の扱いが分かれることは「ホワイトニングに保険は使える?対象外の理由と、同じ来院で保険が使える部分」で説明しています。
落とすより、「付く速さ」を変える
ここで、軸をひとつ変えてみます。
落とすのは、1回のイベントです。付くのは、日常です。どれだけきれいに落としても、翌日からまた付き始めます。だから、落とす頻度を上げるより、付く速さを変えるほうが効きます。
そして、これはお茶をやめるという話ではありません。
- 飲んだあとに水を1口飲む
- 口をゆすぐ
- だらだらと長時間飲み続けるのを避ける
こうした扱いで、色素が留まる時間が変わります。飲み物の選び方や、色が薄くても着色につながるものについては「ホワイトニング後にコンビニで選ぶ基準|商品リストより「白いのに避けるもの」を覚える」で扱っています。
生活を変えずに、扱いだけを変える。そのほうが続きます。
落ちない場合は、そもそも茶渋ではない可能性がある
もうひとつ、大事な確認があります。
歯の色の悩みは、表面に付いたものと、歯の内部の色の2つに分かれます。茶渋は前者です。だから、クリーニングをしても変わらない場合、そもそも付いているものではなかったという可能性があります。
内部の色は、エナメル質の厚みや象牙質の色によるもので、表面からのアプローチでは変わりません。この場合の話は「生まれつきの歯の黄ばみとホワイトニング|「効かない」ではなく「表面では取れない」」で扱っています。
そして、ホワイトニングが働きかけるのは、この内部の色です。茶渋とは対象が違います。どちらに当たるかの見分け方は「歯の黄ばみを取る方法|表面の着色と内部の色を分けて考える」に整理してあります。
東京新宿矯正歯科での確認
当院で歯科医院での施術を受ける場合、来院時に口内と歯の色を確認します。この工程で、気になっている色が表面に付いたものか、歯の内部の色かを見てもらえます。ここが分かれば、必要な方法も決まります。
また、施術では薬剤を塗る前に歯の表面を清掃する工程が入ります。着色が原因の場合、この段階で見え方が変わることがあります。
確認の結果、色以外の対応が先に必要と判断される場合や、必要な処置の内容によっては、かかりつけの歯科医院をご案内することがあります。
費用は、スタンダードプランが4,980円(税込)から(3回施術を受けた場合の総額は14,940円(税込))、ブーストプランが16,500円(税込)です。来院は最低1回※です。
※通院回数は治療内容・個人の状態により異なります
※オフィスホワイトニングは保険適用外の自由診療です。使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品で、国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。リスク・副作用として、個人差がありますが一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。効果の程度・持続期間には個人差があります。
自宅で行う方法もあり、費用はマウスピースをお持ちの方が月々11,000円(税込)、お持ちでない方は初月22,000円(税込)です。
※ホームホワイトニングは保険適用外の自由診療です。標準費用はマウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込))。期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、オンライン診療にもとづいて決定されます。副作用・リスクとして、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。効果や感じ方には個人差があります。
歯の茶渋に関するよくある質問
毎日磨いているのに茶渋が落ちません
磨き方が足りないからとは限りません。色素は歯を守っている膜と結びついており、いったん沈着すると日常のケアでは落としにくいとされています。また、歯と歯の間や裏側など、ブラシが当たりにくい場所に残りやすくなります。
強く磨けば落ちますか?
力を上げる方向はおすすめできません。表面に細かい傷ができると、色素はその凹凸に入り込んで沈着するため、次が付きやすい表面になります。落とそうとして磨くほど、間隔が詰まっていくことになります。
お茶をやめないと無理ですか?
やめる必要はありません。飲んだあとに水を1口飲む、口をゆすぐ、だらだらと長時間飲み続けないといった扱いで、色素が留まる時間が変わります。落とす頻度を上げるより、付く速さを変えるほうが続きます。
歯の茶渋はホワイトニングで白くなりますか?
ホワイトニングが働きかけるのは歯の内部の色で、表面に付いた着色とは対象が違います。茶渋であれば、まずは表面の着色を落とす方向になります。
歯と歯の間だけ茶色いのはなぜですか?
歯ブラシが当たりにくく、こすれて落ちる機会が少ないためです。色素はどこにでも触れていますが、落ちる場所と残る場所に差が出ます。必要なのは力ではなく、届かせ方です。
どのくらいの間隔で落とせばいいですか?
付き方には個人差があり、飲食の内容や量によっても変わります。間隔を決めるより、まず状態を見てもらったうえで相談するほうが確実です。
まとめ|付いているのは歯ではなく、歯を守っている膜
歯の茶渋について、押さえておきたいのは3点です。
茶渋は、歯そのものではなく歯を守っている膜に付いています。エナメル質の表面を覆うペリクルという膜に、お茶の色素が結びついたものです。落ちにくいのは、磨き方が足りないからではありません。
だから、削る方向を選ぶと守りも一緒に失うことになります。「茶渋」という言葉から湯呑みの汚れを連想して同じ発想を持ち込むと、この方向に進みやすくなります。
そして、磨くほど付きやすくなります。表面に細かい傷ができると、色素はその凹凸に入り込んで沈着するためです。落とそうとするほど、次までの間隔が短くなっていきます。
必要なのは力ではなく、届かせ方と、付く速さを変えることです。お茶をやめる必要はありません。飲んだあとの扱いを少し変えるだけで、留まる時間が変わります。
東京新宿矯正歯科のホワイトニング
各線「新宿駅」から徒歩5分。クリニックで施術する「オフィスホワイトニング」と、自宅で続ける「ホームホワイトニング」の両方に対応しています。目指す白さや生活スタイルに合わせて、当日ご相談のうえプランをお選びいただけます。
| メニュー | 費用(税込) | 内容 |
|---|---|---|
| オフィスホワイトニング (スタンダードプラン) | 4,980円〜 (3回施術の総額 14,940円) | 過酸化水素配合のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| オフィスホワイトニング (ブーストプラン) | 16,500円 | 過酸化水素35%のホワイトニング剤を塗布し、専用照射器で8分×2回照射します |
| ホームホワイトニング | 初月11,000円 (マウスピースをお持ちでない場合は初月22,000円) 次月以降 11,000円/月 | オンライン診療のうえ、オーダーメイドマウスピースとホワイトニングジェル(濃度10%)を自宅へ配送します |
※オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングはいずれも保険適用外の自由診療です。
※オフィスホワイトニングで使用するホワイトニング剤は国内未承認医薬品です。国内で同等の承認医薬品はありません。米国の正規輸入商社を通じて入手しており、米国FDAにおいて安全性が確認されています。
※リスク・副作用:個人差がありますが、一時的に歯がしみる場合があります。本製品による副作用は、国内医薬品副作用救済制度の対象外です。ホームホワイトニングでは、補綴物が取れること、装着中や装着後に歯がしみること、口内炎・擦過傷の悪化等が生じる場合があります。
※詰め物・被せ物・差し歯には十分なホワイトニング効果は期待できません。
※効果の程度・持続期間には個人差があります。ホームホワイトニングの標準費用は、マウスピースをお持ちの場合11,000円〜33,000円(税込)、お持ちでない場合22,000円〜44,000円(税込)です(1〜3か月継続した場合)。4か月目以降も継続する場合は月々11,000円(税込)がかかります。
※期間・回数は治療内容や歯の状態により異なり、診療にもとづいて決定されます。
